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原子に戻してください

ずっとずっとお金と時間だけで満たされると思っていた
父親の愛情表現はお金で母親は依存することが親子の愛だと
思っていたし見てきた風景はそうだったから

自分には性欲がないと思っていた
ケンケンしてた時期には他人に触れられたくないと思っていたし
他人は怖いものだと知っていたから

30代後半、子どもはメンタルな事情によりうめないし
うまないと決めて20代の時タバコを手に取った
それなのに人に触れたいと思うようになってきた
理性ではそんなことは不要だと
隣でTVを見て笑っている彼がいれば充分だと
プレゼントもくれるし記念日は設けてないけれど
気遣いだって文句たれながら希望すれば時間をつくってくれる
それだけで幸せだと、何もいらないのだと思っていた

今、私は生物という壁にぶちあたっている

私にはどうやら性的な欲があるらしい
人に触れて世に言ういちゃいちゃとすることを
欲しているらしい

心の異常だと思った
私の病気の項目には性的な依存をしてしまう、注意!
というものがある

きっとソレなんだ、悪化したんだと思った
医者とカウンセラーにすぐ相談とした

異常ではないんだよ
生物としてそれはあるものなんだよと教わった
とくに30代後半~閉経するまでは女性は性欲が強い傾向がある
と女医さんは悲しそうに言った
生物としてそういう仕組みらしい

地獄だと思った

彼はいちゃいちゃを好まない
あまり人に触れられるのが好きではないし
日常生活でも極力お互い触れないように過ごしている
文句を言われたり怒られたりするのは嫌だし
私も人が嫌がっていることをしたくない
しかし彼だって生物だ 本能がある
SEXは彼の溜まった精子を出す行為だった
定期的に出さないと腐ってしまうらしい?から
それでよいと思っていた
というか、そういう行為なのだと思っていた

9年も一緒にいればそうなるよね、仕方ないよね
そう思っていた

こないだ会った人は「それは違うと思うよ」と
優しく言っていた
「コミュニケーションのひとつなんだよ」と

そこでその人の意見を全否定する気力がなかった

「人、それぞれ」「よそはよそ、うちはうち」

心の中で何度も何度も唱えている
幸せな夫婦やカップルなんて存在しない
みんな闇があって悩みがあって苦しんで生きている
だから大変なんだ みんな生きるのに必死なんだ
TVやアニメや映画はフィクションだ
仲良い夫婦なんて存在しない
心身共に健康的な両親も存在しない
どこか壊れているのが人間だ

悲しい、きっと悲しい
触れ合いたくない人に歩み寄ってもらうことは難しい
「甘えないで、具体的に要求を言って」といわれるのがオチだ
だってそうやってお互い接してきたから
そうすることが理性的で大人だと思っていた
理性的で大人にならなければ自律している人間には
なれないと思ったし、他者依存は避けなければならない
病気を悪化させない為にも今後の為にも
相手を変えようとしてはいけない、私が変わらなければならない

みんな違って、みんないい、偉い人だってそういってる

でも寂しいと本当に悲しいと地獄だと
昨日泣いて思った
だってこの世で一番に好きな人は
私の手や身体を物理的に選んでくれる理由が
「触れたいから」ではなく「病気にならないから」
だから

生きることは地獄だ
でもこの地獄を作り出したのは私だ
どうしようもない絶望的なこの気持ちは自分が招いた結果だ
救いようのない現実は私が選択した結果だ
相手に求めるのは間違っている
私がきっとどうにかしなければならないんだ

早く生物として終わりたい
願いが引き寄せたりできるのならば
どうかどうか原子に戻してください



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