不倫スキャンダルを通して知る自分の恋愛観

芸能人の不倫スキャンダルが大きく騒がれている。
私が好きな映画に出ていた2人だった。
その俳優たちが特別好きだったわけではないけれど、その映画は好きで、その映画の中の彼らが演じた役柄も好きだった。
不謹慎ながら不倫スキャンダルを知って少しワクワクした。
映画の中のストーリーが現実になっているかのようなワクワク感。    

なんだか気になってネットニュースやらツイッターやらを見漁った。
ある芸能人がだいぶ前にした発言が再び取り上げられていた。
「不倫するとざっと計算して約2億円を失うことになる。そんな価値のあることなのか、と自問すると不倫する気にはなれない」というような主旨の発言だった。

ごもっともである。

私も男の人に裏切られたことがあるし、不倫は絶対にいけないと思う。結婚していなくても、相手がいるのに不誠実にほかの人とも、というのも納得できないし自分はどの立場でも関わりたくない。

今は恋愛から離れて久しい。
恋愛なんてもうこりごりだ、と思ってあえて恋愛していないし、する気にもならない。
(こんな感じで3、4年過ごしている)

でも、この芸能人の発言を見て、

「あれ、恋愛ってこんな寂しいものだったっけ?」と思った。

誰かを好きになる気持ち、誰かに好きになってもらう気持ちって、2億円より安いんだっけ?

結婚願望もないし、恋愛なんてもうしたくない、傷つきたくない、誰とも深い関係になりたくない、と思い続けて貴重な20代後半をほとんど1人で過ごしてきた。
恋愛をしたくない、という気持ちが理解されずに嫌な思いをしたり、関係を切った友達もいた。

この年月は誰のことも好きにならず、そんな気力も湧いてこない、恋愛しないということは苦しいことではなかった。むしろ、ありのままの自分でいられる、癒しの日々だった。
自分を大切にできるのは自分しかいないと確信し、自分を大切にすることと向き合う時間だった。

でも、今、皮肉にも、というべきか、幸い、というべきか、

その年月が、人のことを好きにならない年月が、私に「人を好きになるってそう簡単にできない素敵なことなんだよ」と思わせるに至った。

先の芸能人の発言はもっともだし、どんな価値のある不倫、裏切り行為も無いと思う。どうしても他の人を好きになってしまったなら、別れてからいけばいい。どっちも欲しい、なんて欲張りで醜い心で人を傷つけるなんてあってはならないし、人を傷つけることで成り立っている恋愛に未来はない。

でも、誠実な私は、人を好きになれなくなった。

もう二度と傷つきたくない、苦しい思いはしたくない。

でも、人のことを好きになれない誠実な心と、

人を好きになり、人を平気で傷つける心はどちらがいいのだろうか。

良し悪しではないけれど、私はいつまで一人でいるのだろう、という不安のない疑問とともにきっと答えの出ない問いを私は考え続ける。




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