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生きやめも

 …なんだい。あんたも冷やかしに来たのかい。それとも笑いに来たのかい。冗談はよしてくれやい。俺はもう諦めちまってんだい。

 …話を聞いてくれるのかい?そんなこと言われるのは初めてだ。なぁに、しがない俺の四方山話だ。

 俺はあんたらに愛想をつかれて、拗ねちまったんだよ。こんなに年輪を重ねて拗ねるなんて幼稚だと思うかい?でもなぁ、俺の気持ちにもなってみてくれよ。確かに、あんたらは俺のことを好きって言ってくれるよ。大勢が俺を求めて来る時もあるよ。その時はやっぱり嬉しいよ…俺の意識があったらな。

 あんたらは、俺がよぼよぼで意識が朦朧としている時に限って来るんだよ。自分に置き換えてみてくれよ。死に際に知らない奴らが押しかけてきたらどう思う?だって、俺は今生きているんだぜ?でもあんたらは俺の死に際にしか興味がない。どういう気持ちで俺が今を過ごしていると思う?

 まぁ、あんたに言ってもしょうがないんだけどな。話してくれて嬉しいよ。久し振りに生きている気がする。あんたみたいな物好きがもう少しいてくれたら、本望なんだけれどなぁ…。

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