メンチカツサンドの正しさについて
メンチであり、尚かつ、サンドイッチ、なのか
メンチが三度も勝っている、ってことなのか
そんな言葉遊びがしたいんじゃなくて
僕は「アンチメンチカツサンド派」なのに、これ以上ないと思う「メンチカツサンド」に出会ってしまって…
パンニカツハサムニダ
揚げ物を挟むサンドウィッチ系はね、すべて「パン粉つけて、さらにパンで挟む！」パン×パン×パン！パンパンぱん！
マクドナルドの「グラタンコロッケバーガー」のように、それはもう「100%小麦粉なんじゃないの？」っていう絶対王者はいますけれども
って、僕はいつもそんな風なことを、心のどこかで思いながらたべてるんですよ（結局、たべてるんかい！ｗ）
でもね、メンチカツはですよ、受け止めきれないほどの肉汁を、そのメンチの肉汁を、ちゃんと衣が包み込み堰き止めておいてくれるわけですね
小籠包と同じ仕掛け、仕組み
ハンバーグだとすべてを内包はできないわけです。この内包ってのがポイントで、アツアツのアイツが一気に溢れだすアレがたまらんのです
そして堰き止めに堰き止めたガマンにガマンした「ニクジル」というシルというシルが、口をつけた途端にこれでもか！と溢れ出してしまう！
そこからがパンの出パン…もとい出番！
あふれ出したソレを優しく受け止めてくれる！その貴重な雫の一滴も逃さないように、、、しかも手が熱くない！
スポンジね、スポンジ
でもね、でもね、と！
そんなに堰き止めに堰き止め、ために溜め込んだソノ汁が…実はスゴくポイントで、臭くて不味いことがほとんどなんですよね…もう最悪ですよ
「メンチカツ」の成り立ちは、そもそも捨てる歯切れ肉の寄せ集め「トンカツの代用品」
がゆえに脂身も多いからこそ、それが肉汁と相成るわけなのですが
肉の旨味は脂に溜まる。不味い肉の場合は、その不味さが脂身に溜まることになる
なので、お肉屋さんの「良い御肉」の端切れだけを使ってつくらないと、臭くて不味くて、になりやすい代物ってこと
そのハードルは無事超えて「良い歯切れ肉」で肉汁溢れる「メンチカツ」をつくったとする
ところが今度はそれを「作り置き」どころか冷やして売ったら、なんの意味もないやろ！と。肉汁が固まってまうやん！と
パン粉とパンがその肉汁をすべて受け止めて、すべて堪能できるという、とてもとても理に叶った、せっかくの食べ物なのに…
となると、お店で出来立てアツアツを！いただく、しかなくなる
そこでサンドイッチ問題がでてくる
サンドイッチはそもそも「作り置き」して「いつでも手軽に食べられる」というのが利点
出来立てアツアツを食べるべし！というメンチカツと、作り置いていつでも手軽に！っていうサンドイッチとでは、もう利益相反、平行線どころか、真逆に突っ走っていってしまっている
結論、本当においしい「メンチカツサンド」なんて出会えないわけなんですよ
そういう風に考えてちゃんと「メンチカツサンドの特性」をわかってないでつくってるのがほとんどで、
安い肉のしかも端切れを、作り置きで冷やして…肉汁もあふれ出さないし、その冷たく固まった臭い脂のせいで気持ち悪く…もはや「％’’＆’）’’）！！！」（自主規制）
ここまで読んだ方「だからなんなんだよ！」と
なぜこんなに長文を描いてしまうくらいに興奮してるのかというと、
マジで久しぶりに「正しいメンチカツサンド」に出逢ったんですよ！
店主さんは「こんな理由」で組み上げたのではないかもしれないですけど
そのお店なんですが、渋谷にあるのにも関わらず、裏通りのですよ、さらに裏通りに隠れてて、さらにはもうダメ押しで店名に「裏」ってついてて、もうなにもかも「表沙汰にしたくない」みたいな感じ
しかも、そのときも「メンチカツサンド」の件でお伺いしたのではなく「新しい焼きタンしゃぶコースの実験」
そのコースの一品としてでてきたのが、僕のいうところの「正しいメンチカツ」だったわけです
最高品質、ハイレベルな豚肉の、その端切れ肉ではなく、せっかくのお肉を「挽肉」にして、揚げたてアツアツをサンドして、その場でいただく
パン粉が内包してくれていた肉汁、そのあふれ出す熱々ジューシィな肉汁を、今度はパンがちゃんと受け止めて…
捨てる端切れ肉を活かすわけでもなく、いつでも手軽に食べられるサンドイッチの利点も一切ない…本来の機能はすべて失われておりますがね
これが僕にとっての「正しいメンチカツサンド」なのだから仕方がないのであります
以上です、裁判長
そういえば「ミスター味っ子」でパンに包んで焼くハンバーグがあったような…KindleUnlimitedで無料で読めるのね、いま…あ「喰いタン」もだ…☟
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