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文豪的初心表明

文豪になりたい
文豪でありたい

今日は、仮にミステリーを書くのであれば、たいてい登場するであろう「銃」について描写してみたいとおもう



美しいお箸

持ち手の装飾から、その鋭さまで、すべてが優美かつ端正なフォークやナイフ

手にチカラが入らなくても、僅かなチカラで食べ物を口に運べるスプーン

造形ひとつで、人の食環境を変えてしまう

造形の妙
デザイン

どんなモノでも、造形の妙というのは有るのだろうか

例えば、銃、であるとか

その銃は、素人目からみても異彩を放っていた

けして、他の何かに擬態した銃などではない

最近だと、見た目は完全にスマートフォンにしか見えないように擬態した銃もあるというが、そういった類のものではない

誰がみても、すぐに銃だとわかる

本物の銃が目の前に置かれてみれば、たいていの場合、一度くらいは試しに撃ってみたい

微かでも、そんな風に思うものだ

だが、その銃は違った

撃ってみたい
いや、撃ちたい

握るだけに飽き足らず、撫でまわし、そして、舐めまわしたい

舐めたら、黒蜜の味がするのではないか?

ただただ黒いだけではなく、飴細工にみえるほどに、何度も何度も練り重ねられた、なんとも艶かしい光の膜に包まれている

造形の妙で人の食環境を変えてしまうというのであれば、それが銃の造形だった場合、いったい人の何を変えてしまうというのだろう

いったいどれだけの人々の、あらぬ衝動を駆りたててきたのだろうか

それを表すかのように、いまはこうして博物館のガラスケースに厳重に保管されており、けして触れることはできない

見るだけでこの感覚の有り様なのだから、もし触れようものなら

自分だけの錯覚なのではないか、ふと周りを見まわしてみる

3人ほどいる女性も熱心に魅入ってしまっている

銃なぞには、まったく興味がなさそうな装いの女性たちだ



こうやってなんのかの、捏ねくりまわして描写する

映画であれば、この銃をパッと映してしまえばいいわけだが

果たして、こんな風に感じてもらえる銃って、実際の映像で表現できます?ってことになる

そのあたりが、映像製作者の腕の魅せどころなのだろう

漫画だと、今度は、この銃を絵として描きださないといけない

その一コマに、弾ではなく、魂を込めるわけだ

写すか、描くか、まさに描写だ

物書きはある意味、ズルいのかもしれない

銃を描写するにあたり、それぞれ脳内で、似て異なる銃がイメージされても構わないのだから

それこそ「トリガー」だ

「これって実際にどんな銃なんです?」

とか聞かれたら、実は、たいしたことない銃をイメージしながら書いてたりする

リボルバーか、オートマチックか、なんてのも、なんとなく交互に浮かべてみたりしながら

書いているうちに、まあ、血塗られた歴史があるのなら、リボルバーだろう、と

このあと、この銃の血塗られた歴史について描いていくのなら、木製の火縄銃かもしれないし、そこから少し発展した装飾のあるアンティークな木製ハンドガンかもしれない

そして、その物語を書き終える頃には、やっと、それなりの銃をリアルにイメージできているかもしれない

人の心をカキ乱し、殺人に駆り立てるような、そんな生々しく凶々しい銃を、最初から思い描けているわけではないってこと

映像製作者や、漫画家は、それでは作業が始められない

が、物書きは、そのあたりを読者の脳内再生能力に委ねて「なんとなくこんな感じだろう」とかいう段階で創作を始めてしまえるっていうことが最大の強み

未来や理想、空想、果てなき妄想の世界を表現したいのであれば、文章が一番手っ取りばやいのである

現実は小説より奇なり、なのは、ありえないと思っていたことが実際に「目でみえるカタチ」で目の前に現れたからで

あらゆる小説を見渡せば、必ず類似の文章が存在するわけだが、なにせ、それぞれの脳内にバラバラに、似て異なるモノがイメージされ再生されていたのだから

目でみえるカタチになった「ありえないこと」が、その小説の一節であると気がつかない、一致しない

いく人かの読者が思い出し、そういえば、と

きっと、その小説を書いた作者だけが、やっと自分の妄想が現実になったか、しめしめ、と

こうだったらいいのに
ああだったらよかった
叶うなら、願わくば

そんな「もしも」を、提案するのに文章を選んだ

さらには叶うなら、その提案をひとりでも多くの人に読んでもらいたいがために、文豪になりたい、文豪でありたい、と相成る次第

妄想が現実になったときに、しめしめ、と思いたいから?

そんな作品でも、カキあげられているのならば、ちゃんと発表できているのならば、十二分に幸せですがね

イメージは現実になるという

もしも、もしもですよ、ひとりでも多くの人にイメージしてもらうことができたら

もしかしたら、現実になってしまう、少なくともその確率は上がるのではないでしょうか

文豪ってなんなんですかね
それもこうやって書いているうちに、イメージが定まってきて、現実のものとなる!?

いま、牡蠣…もとい下記の四つの作業……修行をしております

・インタビューのカキ起こし
・自分の棚卸し(家賃からの解放など随筆)
・完全なる創作ストーリー
・環境デザイン関連の話

目標は、いまのところふたつ

環境デザイナーとして、人類の共通の課題や問題を解決に導びけるような物語を書く

創設中の学校の礎となる「学問のススメ」のごとき、中身は誰も読んだことがなくても、タイトルだけで価値のあるバイブルを書く

その過程で、願わくば、書くことが環境デザインに繋がっていく「募Kindle」も充実させていきたい

たられば、願いごとばかり

年始……ってもう半月たってますね……年始の初心表明としてはこんなところでしょうか

今年も引き続きよろしくお願い申し上げます

本日もご精読感謝🙏

募Kindleについてはこちらからお願い申し上げます👇


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