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きっとどこかに生きてる
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2015年7月の記事一覧

言わせないで。

言わせないで。

今、どんな気分かって?何?いきなり。

あなたにしてはずいぶんと変な質問するわね。

そうね、寝起きの一秒間の気分かしら。

あなたから聞いておいてその顔はないでしょう?

誰かに邪魔をされて贅沢に時間を費やしてしまいたいようで、後のことも忘れてこのままどっぷりと眠りに誘って貰えそうな幸福感。

大好きなフルーツタルトを食べたときの充実感とも、気に入ってるヒールを履いて颯爽と歩く優越感とも違うの。

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対義語は「こんにちは、彦星」

もうじき帰ってくるはず。

お仕事の関係上、世界各地を忙しく回る彼と最後に連絡を取ったのは、今年の1月。「あけましておめでとう」の年始めの挨拶と「今年の夏に一度帰るから」の一言だった。もちろん嬉しくてすぐに返事を出したけど、私のいる場所と彼のいる場所は理論的にも直線距離的にも体感的にも遠いようで返事はあれから来てない。それでも月に一度、律儀に各地のスポットが写ったポストカードを送ってきてくれること

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ティッシュ箱の話

私はティッシュ箱を床に置きます。

落として拾わないわけではありません。

足元にある方が安心するし、床に座る機会が多い私には都合がいいのです。

けれどもティッシュ箱を床に置くことで「ほこりがかぶる」という人もいます。

それも一理あるでしょう。

しかしそれでも私は床に置くし、私が置きたいから置くだけのことなのです。

ティッシュ箱にはお気に入りのケースをつけています。

周りが透明なケースに

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