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『女の一生』戦時下の初稿版完全上演 公演映像を期間限定公開!【公開は終了しました】

2019年11月に上演した森本薫『女の一生』戦時下の初稿版完全上演の公演映像を期間限定で公開いたします。【5/31に公開は終了しました】

世界各地での新型コロナウイルスの流行によって外出あるいは直接的な人との接触を控える行動が求められています。今後「日常生活」が回復するのか、それとも変容していくのか、それはまだ分りませんが、長期的な視点から「日常生活」を見直す必要が生じてくると考えられます。

日本が国民国家として成立する日清日露戦争から始まり、真珠湾攻撃の直後にて幕切れとなる森本薫『女の一生』は、ニッポンの近代的「日常生活」の変容と、そこに息づく強靭な精神「つぎつぎになりゆくいきほひ」を描いた作品です。

インターネット上の映像で演劇を愉しんでいただきながら、現在を考えるひとつの材料としていただければ幸いです。それではみなさんご健康に!

※映像の無償公開は2020年4月5月の2ヶ月を予定しています。
※下部にある「サポートをする」をクリックすることでカンパをすることができます。少額でもご協力頂けますと幸いです。

公演情報→https://donalcapackhan.wordpress.com/2019/02/01/woman/

<お願い>この下にある「サポートをする」から、カンパ金にご協力頂けますと幸いです。カンパしていただいたお金は、「女の一生」の赤字補填、あるいは金額次第で、出演者・スタッフへと配分させていただきます。

<2020年5月18日追記>
さまざまなジャンルでよいクオリティのものが無料公開されているので、巣ごもり期間のほうが多忙を極める文化的生活者のかたもいらっしゃるかもしれませんが、昨今の政治状況を一考するにもよい材料かと思います。
「ただ中」を生きることは無上の悦びであったりする。『この世界の片隅に』で主人公・すずが節約生活をする料理シーンが愉しく描かれる所以もそこにある。そこで生れている「新生活様式(ライフスタイル)」は国民が一致団結する総力戦のなかで規定され要求されていて、そして総力戦のなかでは各自の生活は平等などでは決してなく、優劣があることが前提である。
まさに「国民とは、政治に参与する権利と義務をもった者たちの呼び名ではなくなり、死に向かう運命共同体に属する者たち、死を肯定するに足る情念を共有する者たちの呼び名となった。この情念を共有しえない者は、非国民として倫理的に糾弾された」(山之内靖『総力戦体制』)ということなのだ。
そんなことを考える材料として森本薫『女の一生』は恰好です。山崎健太氏によるレビューもぜひ参考にしてください。
https://artscape.jp/report/review/10160474_1735.html

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