壁の話

もしくはハードルの話

仕事でも趣味でも人間関係でも、新しいものに手を出すというのは
ある程度腰が重くなるものです。
限りある資源である時間やお金を使うのだから当然です。

今回は
ウォーハンマーって新しく始めようとすると壁高くない?

という話です。

第一の壁 金

最初にして最大の壁

初歩的なルールと最低限のミニチュア、最低限の周辺グッズがセットの
スターターセットが、一番安いもので大体6000円くらい。
ちょっと規模を大きくして1万円前後
一番豪華なやつが約2万円
内訳を考えるとお得だったりするのですが、それは知ってる人の感想で
何も知らない人が聞いて出せる値段かと言われるとちょっと高い気がする

また、スターターではないものから始めようとすると
お得なまとめ売りセットが一万円以上二万円以内
そこにルールブックやダイスなどの周辺グッズ代が追加でかかります。

さらに、これらのセットには塗料が含まれていないため
ここに塗料代とニッパーや筆等の工具代が足されます
なるべく安く済ませようとしてもゼロから揃えようとすると
どう考えても2万円は用意しなければならない

そして、そこをクリアしてもまだまだ壁が立ちはだかります

第二の壁 手間

高い金を出して買ったセットは残念ながら開けてすぐには遊べません。

色塗りをしないとしても最低限、組み立てが必要です。
アンダーワールド等の一部セットは、接着剤不要のスナップフィット式に
なっていますが
ウォーハンマーのミニチュアは基本的に組立に接着剤が必要です。
基本接着剤不要のガンプラで育った身としては、新鮮でありつつも
緊張感の漂うシチュエーションです。

また、プラモデルを組んだことのない人では
ここの壁は更に険しいものになるでしょう。
そもそもプラモデルを作るという行為は
例えそれが好きな人でも時として面倒くさく感じてしまうものです。

一度もプラモデルを積まず、全て完成させた人だけが石を投げてください

お金があったとしても、ここに喜びや価値を見出せる人でないと
この壁を超えることは難しいものだと思います。

第三の壁 遊び相手

ウォーハンマーは様々な形式のゲームがあれど
基本的には対戦ゲームであり、遊ぶには相手が必要です。

ボードゲームのようにそれが一つあって集まればよいわけでもなく
前述した二つの壁を乗り越えた
同士たる相手を周りに見つけなければなりません。

インターネットが発達した今だからこそ、対戦相手を募集したり
対戦会を開いているお店を調べて行ったりするなどの解決策が
一応存在しますが
見ず知らずの人とこういうゲームするのって怖くない?

人と人が出会うということは素晴らしいことですが
それが全て幸せな結末を迎えるとは限りません。

無用なトラブルを避けるためにも、できれば気の知れた友達を誘いたい
でもそうするには前二つの壁がデカすぎて、邪魔すぎる………。

第四の壁 場所

先の三つの壁を乗り越えてなお、眼前にそびえ立つ障壁

頑張ってお金を用意してセットをそろえた
頑張って組み立てて色も塗った
一緒に遊べる相手も見つけた
で、どこでこれやるの?

現実的な回答だと
ゲームショップなどの専用の遊べるスペース
カラオケボックスやレンタルスペースなどの時間で借りれる場所
あたりになるでしょう。
もう一つの選択肢として家が挙がるかもしれませんが
お家でウォーハンマー遊べるご家庭、どのくらいあります?

広さの問題もありますが、同居している家族や、ご近所との折り合いもつく
そんな場所を現代日本で用意できる人は少ないと思います。

また、家でできないとなると発生する副次的な問題として
数十体のミニチュア+αを安全に持ち運ばなければならない

というものがあります。
お金と手間暇をかけた、いわば自分の作品が
運搬中に破損するなんてことがあったら結構ショックです
私自身既にやってます。ショックでした。

ウォーハンマーのミニチュアには
もはやミニチュアではないだろみたいなサイズのものがあり
そうでなくても形状的に脆そうなものも多数存在します。
三つの壁を乗り越えて尚、ウォーハンマーで遊ぶことはハードルが高いです

Q. で、なんでこんな話したの?

A. ちょっとした自分語り

次回の動線的なところもあるんですが、まぁ自分語りです。

私は幸運なことに、2と3の壁は無いも同然でした。
もともとプラモデル作りの道具はそろっていたし
友達から誘われて始めたため、相手にも困りません
お金と場所(運搬)の問題は付きまといますが
それを苦に感じない程度には現状楽しめています。

しかしながら、改めて整理するとこんなに人に勧めにくい趣味もそうないな
と思ったため、記事のネタにしてしまいました。

裏を返せば

ネガキャンばかりだとアレなので、最後にフォローを入れます

先述した通り、セット販売されているものに関しては
どれをとっても非常にお得です
セットと同様のものを単品で揃えようとすると割高に思えてしまうくらいに
プラモデルとしては高いように見えますが
概ね非常に高品質であり数もあるため
しっかり組み立てたり塗装をしたりするだけでも満足度は高いです。
後、バンダイとかタミヤとかの国内メーカーのプラモがかなり安いのもある

組立作業は手間ではありますが、一つ一つの工程はさほど難しくありません

二つに分かれたパーツの間に1,2点パーツを挟み込んで接着するだけなので
ガンプラが組める人であれば、サッと組み立てることが出来ます。
そして、パーツ点数からは想像できないほどにディテールが細かいので
大雑把に色をのせてやるだけでかなり見れるものになります。
ミスのリカバリーもしやすいため、大変さよりも
自分の作ったミニチュアに色がついて作品として仕上がっていく快感の方が
強いと私は思ったため

第二の壁のくだりではペイントが手間とは書きませんでした。

ウォーハンマーをやっている人は
前二つの壁を越えてきている人なので同士になりうる可能性が高いです。
(もちろん例外もあるでしょうが。)
私はコアゲームやコンバットパトロールなどの大規模なゲームこそ経験が
ありませんが、アンダーワールドやウォークライなどの小規模なゲームは
既に何度かの経験があり、そこに際して人の面で不快感を感じたことは
あまりないです。
むしろ、自分がちょっとイマイチだなと思っていた出来のミニチュアを前にしてメチャクチャ褒めてくれるため嬉しさが勝ってます。

同行の士が集まる場所であるため、お店の人もそこのお客様も非常に親切だなと思います。
お店の人は自分にできる範囲内でのオススメを相談できますし
お客様側からも彼らの経験からこうするといいよ!などのアドバイスを頂けたりするのは一人では出来ない貴重な体験です。
これから続けるにあたって、嫌な思いもするでしょうが、
良いスタートが出来たのでそこでつまづいて
折角見つけた新しい趣味をやめるということがなさそうなのは良い事でした

と、言うわけで

長々とネガティブなことを書き連ねましたが
敷居の高い遊びだからこそ
道連れは多い方が良い

そこを乗り越える喜びや遊んだ時の楽しさを
少しでも伝えることが出来ればいいなと思い

この記事を書き始めたのだから、これからも頑張りたいと重います。
それではまた次回


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