主題の「成立根拠」の考察 ~「主体性」についての哲学対話~

noteを開いていただきありがとうございます。

久しぶりの投稿となりますが、お付き合いいただけたら幸いです。

さて今回は、「主題の「成立根拠」の考察」に入っていこうと思います。

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「学ぼうとする意志」の成立根拠について

まずは「学ぼうとする意志」が重視される主体性の成立根拠についてである。

ここではなぜ学ぼうとする意志が重要かについて考えていく。

考えられる理由の1つとして学ぼうとする意志があるかないかで学習の定着継続性に影響が出るためではないだろうか。

特段の根拠はなく、あくまでイメージ上の話にはなるが、やる気のあるないで学ぶ際の集中力も変わってくるだろう。

そしてその集中力がない場合は、散漫的な学習となりほとんど何も見につかないということは往々にして起こりうる。

一方で集中して学べば、程度の差はあるだろうが、何らかの学びを手にすることができると考えられる。

ではこの学ぼうとする意志がある・ない、の差はどこから出てくるのか。

恐らく必要性が鍵となると思われる。

勿論とある内容を学ぶことの必要性を分かっていても、学びが継続するとは限らない。

しかし、必要性が分からないものを学び続けることは、何らかの強制性を伴うとしても困難を極める。

以上のことより、「学ぼうとする意志」においては、継続的な学びをしていくことのために、学習内容に対しての必要性が重要であるということが言える。


「計画を立てるないし、学習をコントロール(マネジメント)する」

続いて、「計画を立てるないし、学習をコントロール(マネジメント)する」についてである。

この計画を立てたりする力がなぜ重要かを考えると、継続的に学び続けるためには、自分が今どこを学んでいるのかどこまで身についたのかといたものを知ることで自身の立ち位置を知ることができるからであろう。

これにより達成感を感じることもあれば、計画の修正を迫られることもある。

そういったものを基でとして、学習をコントロールすることで学びを続けることができるだろうし、何のために学んでいるのかわからなくなるということを避けることも可能であろう。

 

「自分の経験・体験の枠内に位置付ける」

最後に「自分の経験・体験の枠内に位置付ける」であるが、これは学んだことを体験などと結びつけることで机上のものとせず、血肉化ないし、いつでも使えるようにしておくことができるという点にその重要性があると考えられる。

これにより学習内容をより確実に身につけることが出来るであろうし、自分の経験・体験に位置付けていく中で、足りない点に気付いたり、自身の経験・体験の枠組みを解体・再構築したりすることもあるだろう。

これにより次の学びへと続いていくことにもなるだろう。

 

まとめ

以上、3つの点についてその成立根拠について考察してきた。

といっても正確には成立根拠というよりかは、それらがなぜ重要と言えるのかについて見てきた。

これら3つの重要性について検討することで、共通する重要なものを見出すことができた。それらをまとめると、主体性とは、「学習内容の必要性を理解し、学習内容が定着する確実具合を上げつつ、継続して学び続けるために必要なもの」と言うことができるだろう。

それゆえ本記事における「主体性」とは「学習内容の必要性を理解し、学習内容が定着する確実具合を上げつつ、継続して学び続けるために必要なもの」と置くこととする。

 

今後の課題

以上、「主体性とは何か」について西研(2019)にのっとり哲学対話を進めてきた。

その結果「主体性」とは「学習内容の必要性を理解し、学習内容が定着する確実具合を上げつつ、継続して学び続けるために必要なもの」と定義づけることができた。

しかしこの定義ではほかの言葉(「やる気」など)と違いを明確にすることはできていない。

また以前考察した主体性に関しての4つの問題意識「定義について」「主体性の現れ方」「主体性のあるなし」「主体性があることがよいとされることについて」といってものに回答しきれていない。

それゆえ今後、上記の問いに回答できるものへとさらに定義を精錬していく必要がある。

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ここまでお読みいただきありがとうございました。

記事ごとの間隔があいたために記事ごとの繋がりが薄くかつ、冗長なものとなってしまいました。

また今回の記事に関しては「成立根拠の考察」というものがどういうものかいまいち私自身が理解しきれていないために、最後との定義も問題意識に十分答えることができるものとはなりませんでした。

それゆえ今後、時間をおいて、この一連の記事を批判していく形で再度「主体性とは何か」について考察してみていこうと思います。

 それでは最後までお読みいただきありがとうございました。

またこの1年1つでもnoteを読んでいただいた方本当にありがとうございます。

良いお年をお迎えください。

 失礼します。

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