問題意識の確認 ~「主体性」についての哲学対話~

noteを開いていただきありがとうございます。

にーぜろです。

前回のnoteを読んでくださった方はありがとうございます。

まだだよという方は、よければ先にこちらを読んでいただいてから、以下お読みいただくと話がスムーズに入ってくると思います。


さて、今回はタイトルにある通り、「主体性」についての哲学対話の始まりとして、問いを立てること及び問題意識の確認・共有を行いたいと思います。

一人で哲学対話を試みているので、視野が狭い部分などあるかと思いますが、ご了承ください。

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問いを立てる

まずここでは、「主体性について」と書いてあるものを、体験から共通了解を得ることができる問いへと変換する。
西研(2019)によると、体験にそって答えることが出来る問いかどうかが重要であるという。

そこで今回は「「主体性」とは何か」という問いで哲学対話を試みてみたい。
「主体性」という言葉は色々なところで使われる言葉であるため、各自の体験をもとに解答することは十分可能であると考えられる。
それゆえ、「「主体性」とは何か」という問いで以下、「主体性」の本質について見ていく。


問題意識の確認

続いて問題意識の確認を行う。

本来の哲学対話では、参加者全員が問題意識を出し合っていくが、もちろんここでは一人だけなので、なぜ「主体性」の本質について捉えようとするのかについて言語化するといった形になる。

ここでの文章を通して、このnote上でなぜ「主体性」について問おうとしているのかについて把握してもらえたらと思う。と同時にこの先どういう観点で「主体性」について切り込んでいこうとしているのかも把握してもらいたい。


以下、「主体性」をなぜ問おうと考えるのかについての、理由を列挙する。

- 主体的な学びは、文部科学省の言う深い学びに繋がるのか。
- 児童生徒が受け身にならずに主体的に学ぶことが大事と言われるが、主体的かどうかはどう判断するのか。
- 主体的である・ないと簡単に区別できるものなのか。
- 教師が教え込むのではなく、生徒の主体性・自主性を大事にして授業を行うというが、ここで言う教え込むとは何なのか。教え込まないとできないこともあるだろうし、教え込むことで主体性・自主性が大事にされていないことになるのか。
- ジェット型人間とグライダー型人間で言うと、グライダー型人間になるといが、本当か。
- 主体性がない学びは、身につかない。退屈。やる気が出ない。と言われるが本当なのか。
- どれぐらい学習効果があるのか。
- 主体性が何たるものか共通の定義がない。
- それぞれが勝手に都合のいい定義で使っている。
- なんだかんだよく分かってない。
- 主体性と受け身という2項対立で語られている。
- 主体性がいいものと言われているが、主体性のある学びが本当にいいのか。
- 主体性がある、ないというのは具体的にどういうことか。
- 似た言葉に主体という言葉あり、その対義語は客体だが、客体性という言葉は恐らくない。
- 主体性と似た言葉には積極性や自主性といったものがあるが、違いが分からない
- 主体性の表出の仕方は人や時と場合によって違うだろうが、それの捉え方は確立されていない。

上記において、主体性をなぜ問おうとしているのかについて、箇条書きで列挙してみた。
これらを整理すると以下のようにまとめることができる。
- 定義について
 - 主体性という言葉の定義が不明瞭である。
 - 論者によって異なり、共通の定義がない。
 - 類義語との類似点・相違点が不明瞭。
 - 主体、主体的、積極性、自主性
 - 客体、主体的でない
- 主体性の表れ方
 - 人や時や場所によって、主体性の表れ方は違う
 - 主体性の評価の方法が確立されていない
 - 同時に、主体性がない状態も不明瞭
 - 主体的に学んでいるとどう判断するのか
- 主体性のある・なし
 - ある、ないと言い切れるのか
 - グラデーションのようなものなのではないか。
 - 「主体性がある」がよいとされることについて
 - 主体性がないことは悪いことなのか。
 - 教え込むことが悪なのか


以上、大きく3つの問題意識に整理することができた。

今後はこの3つの問題意識に回答できるように、哲学対話を試みていきたい。

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と、ここまでお読みいただきありがとうございました。

読者によっては、違う問題意識を持たれる方や、整理の仕方が異なるかもしれません。

その際はぜひ、コメントなどで教えていただけたらと思います。

ということで今回はここまでとしたいと思います。

次回以降、「体験例を出す」ことや「主体の「意味」の明確化とカテゴリー分け」などを順次行っていきたいと思います。

恐らく一つの作業で、一つのnoteになるかと思いますが、今後も読んでいただけたらと思います。

それでは失礼します。

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