街の闇の蛍火は儚げです
にぎわう街、深夜1時のホタルは儚げです。
お堀の闇の草陰から1ドットの灯りがちらほらと点滅。
街灯さえ遮られる物影にひとつ、ふたつ、弱々しい光が数えられるほど。
はるか橋のうえから人々に嬉々と見おろされ指を刺されています。
街の闇の微かな灯火に人々はアレやコレやとを言っています。
お意見? 応援? ご感想? ごアドバイス? 存在の確認?
好き好きにワイワイと囃し立てます。
黙って見つめることはできません。
わざわざ出向いて、みにきてやっているわけですから。
主人公はホタルではなく、みにくるオレ様なのです。
そんな人々にむけたものじゃない、深夜にほんの無言のつぶやき。
たとえいまにも途切れそうなか細い少女の命の灯火の点滅が消えても、
それを確認することはできません。
一匹のホタルは黙ってささやかな光を発するだけです。
ボクは、ただじっと寄り添うように見つめていたい。
その命の限りを自らの力で生きて、光っている姿を。
(名古屋城のお堀ではヒメボタルが儚げに生きています)
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