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後悔さきにたたずの蝶遠征@木曽駒高原

ひさびさの蝶遠征、さて行先は、と目を閉じる、、、
正直にいえばあてはない。
多くの普通に会える蝶には出会って、近場では興奮する出会いは期待薄、しかも暑すぎのため虫枯れを実感している。
しかもここのとこの倦怠感や人間関係の疲れ、、、、、ふぅ。

でもこんなダル〜な気持ちを綺麗さっぱり拭い切るのにもこの辺で蝶遠征は必要なのだ。蝶遠征って別に蝶に出会うだけで行っているのではない。
そりゃ蝶には会いたいが、気の合う仲間との時間は必要だし、なんと言っても愚痴も吐き出せば聴いてもらえるメンバーだから安心できる。

とういわけで、近場ですこしでも涼しいだろう高原を選んだ。
雨が心配だったが、なんとかもち、曇りがちだからかえって涼しいくらいだったかもしれない。

前回は5分も遅刻したメンバーが、今回は3分も早く来て感心したものの、よく考えてみれば差し引き2分の遅刻である。感心まではする必要はないな、笑、ってなことを言い忘れて、朝もはよから高速を飛ばして、国道を飛ばして、山道にはいった。

白い花が崖に垂れ下がるあたりで、とりあえず降りてみる。

最初の出会いはメンバーのみつけたヒメジャノメ。ちょっと雰囲気のある森のなかで写欲がたかまるけど、右下の枝は邪魔だな。


これはキイボカサタケの老けたやつかな? 実は密かにキノコ、特にタマゴダケの生まれたてのやつを期待しつつ山に入っていった
実際には最初にであったキタキチョウ撮らず、ヒメジャノメも雰囲気で写真的にとった。そんなとこにボロボロのコムラサキが岸壁にとまったので一枚

さらに車を進ませる。地図には明記されている山道に入っていく。
途中ジモのおじさんに変な目で見つめられたが、ここ大丈夫?という道に車をぶっこんだ。
車一台幅ぎりぎり、絶対にすれ違い不能って道だったが、多分先は多少は広くなっていくんだろうと進む。
すると、崖一面にいろいろな花が咲く場所に車一台駐車できそうなスペース。

山のなかのモンシロチョウと呼ばれる(←嘘)スジグロシロチョウ。
ミドリの蜘蛛の朝食。こんな小さな蜘蛛がこんな大きなジャノメチョウを捕獲できるんだ、と少し驚き。
こんな花も咲いていた。さてなんだろう???笑
これは割に多くさいていた。茶の部分が目立つが近寄ってみると花もなかなかな感じ、さてなんだろう???
これはツリフネソウですな。蕾
おおおおおおおお、ツマジロ・キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!。まさか、ここで会えるとは、、、
正直期待薄だった気持ちが一瞬もりあがった。もしかしたらスーパーな出会いがあるかも、ってね

ツマジロに逢えたことでテンションは高くなっている。よしレッツゴー三匹ってことで、さらに先に進む。道は狭くなるけど大丈夫、さっき愛知県ナンバーのやつが抜かしていったから、先に行けるはずだ、ってのもつかの間。その愛知県ナンバーの野郎はあっというまに路肩に中止して車からはもぬけの殻だった。
その先は、狭い上にオフロード、車の底が何度も摺るはタイヤがパンクした白昼夢をみるは、だいたい電子レンジ並の岩(どんなメタファやねん、苦笑)を乗り越えても平気なTOYOタイヤは履いてない、、、地図上には明記されている道でない道を諦め引き返すことになった。イケイケのメンバーもつぶやいた、、戻ろうか(微笑)

正規の道は広い。整備されている。つまり驚くような出会いは薄めである、という思い込みを持っている。でも、まあ仕方ない。
それでも崖に白い花では車を停めて散策する。

おう夏型のサカハチチョウだ。今季初、綺麗だ。
こっちではガガンボが料られている。
芋虫・・・とくにコメントなし
ヒメキマダラヒカゲ。綺麗な蝶なんだけど、上高地で見倒した。上高地でもっともポピュラーな蝶だったから、感動はしない。
UFO発見。芋虫がとぐろをまくなんて知らなかった。

車をなんとなく、停めながらそして散策をしながら山へ登っていく。
山のうえのほうは別荘地になっていた。
そんなとこにも車をとめて周辺を散策すると、黒いアゲハがまっているのを発見。おそらくとある別荘の敷地なんだろうが、やたら開放的で雰囲気はウエルカムと言っている。別荘には誰もいないのだけど、ウエルカムと言っているようにしか感じられない。不本意ではあるけど仕方なく4−5歩だけお邪魔してそっと黒いアゲハを写させてもらった。すると黒いアゲハはふんわりと飛び上がり、別荘地の奥へ奥へと誘いをかける。
こっちよ、こっちへおいで、
その魅力的につややかに輝く翠黒につい足がでそうになる。
いけない、誘いに乗っていってしまっては魔性に取り込まれてしまう。
ぐっと我慢して蒼翠を断ち切る。と断ち切ったのに、ふわふわ誘われていく奴がいるではないか。。。。これはいかん、戻ってこれなくなるぞ。
心配していたが、なんとか生還した。

魔性の蒼翠は目にはみえたけど、ベストのアングルでは撮れなかった。もちろんそのまま誘われていけば撮れたんだろうけど、現実社会に戻れなく(かもしれない)誘惑を断ち切った。

きらきらの蒼翠の輝きをみたい方は、どうぞ。

スジグロチャバネセセリかヘリグロチャバネセセリか、綺麗なモデルがいた
なんとなくヘリグロのような気がするんだけど、、、まあ普通の人にとってはどうでもいいことだろうな。
この高原では一番メジャーなジャノメチョウ。きれいなアザミにとまったので記念に一枚。
梢でアピールする鳥がいたので、一枚。ホオジロかな??

さて最終目的地、駒ケ岳への登山口、道の終わり、破綻したスキー場が解体されていき、隆盛をほこったと思われる高原のロッヂは崩壊して羅生門化している。ただし住人は狸か狐だろう。
スキー場の廃駐車場を徘徊しながら、上へと登っていく。
するとネット(捕虫網)をもった少年2人が徒歩であがっていく。
ネットマンといっても少年には寛容になってしまう。
微笑みながらみつめていたら、なんとあろうことか、メンバーの一人(オバサン)が少年をナンパしているではないか!!
え、ええええ、は、ん、ざ、い、、、、
あとで、話を聞くと少年らも警戒したらしく頑なだったらしい、笑

頂上につくと、さっきの少年たちとは別の少年二人が捕虫網をもっている。
すれ違いざまに、何か捕れた、と聞くと、今日はあまり飛んでない、という。いつもならクジャクやキベリが、、、おお、キベリがいるんか。
しばらく歩くとまた、別の少年二人が、、、、
もしかして、ここは蝶の桃源郷なのか?
スキー場に象徴される人間の敗退が、蝶にとっては天国だったのか?
いろいろな思いがグルグルとまわり、期待と妄想で胸がはちきれそうになる。

ヒメキマダラヒカゲ、、、、何気なくとってもどうも写真作品らしくなってしまう。笑
ほらバッタも写真作品っぽい

はっきり言って、たいして珍しい蝶はいなかった。こんな場所だからいつも見ていると思っても一応撮っておこう、とシジミチョウを撮ってもやはりルリシジミだったりした。
でも、なんかこう身にしみたものが浮き出るのかなぁ、何をとっても絵になってしまうんだよなぁ、、、、、ははは

赤銅色のきれいなカメムシは、ブチヒゲカメムシ
やはり普通のルリシジミだった
なにやら変わった花にセマダラコガネ
オニユリが美しい
水玉にかこまれたキツリバナ
さてツリガネニンジンかな

昼もすぎたので、トイレのある公園まで下ることにした。
まあ、天気が晴れていればもう少し蝶も飛んでいそうな感じだよね、なんていいながら、、、
と、道の脇に小さめの観光バスがとまっていた。
そのボディにはTK中学校・高等学校とペイントされている。
その学校は、愛知県でもトップの進学校で偏差値も超高い。
でもさ、なぜここ?
あれ?もしかして、あのネット少年たちは、まさかのTK高校昆虫採集部?もしくは昆虫研究会????
おかしいと思ったんだ。だって麓から5kmぐらいはあるんだぜ。
それを徒歩で、こんな数の少年が登ってくるなんて。
流行りかな?とか、つぶやいていたら、そういうことか!?
間違いない。あの賢そうな少年たちはTK高校(それか中学)昆虫採集部だったんだ。
は?とすると年に1回の行事だよな。
ん?今日は蝶が少ない、、、とか言ってなかったっけ?
おぉ、言うなら今年は、、、だろ。
しったか、か?
負けず嫌いか?子どもかよ、、、、あ、子どもだった。
その言葉を信じて浮かれていたオイラはいったい、、、、
まぁ、いいんだけどさ、笑

さ、麓の森林公園でメシでも食いますか。

スジグロかヘリグロか?いづれにしてもこの辺りでは普通種っぽいな。
ナナフシモドキ
公園のあばら家の屋根にいた。見慣れない模様とおもったが斜めからだったからか、、、正体はオオミスジ
そしてホシミスジ

この辺でなんとなく疲れてしまったので、急速に写欲もなくなっていく。
まだ本調子じゃないのか、それとも気持ちの問題か、、、、
メンバーと別れを告げ、、、、次の日、つまり今日。
メンバーそれぞれが自分のnoteをupする。
それを、ふむふむ、なるほど、と同じ場所へいき、同じモデルに会ってもそれぞれの感性で違う写真になっているのを面白がりながら楽しむ。
そして、遠征を思い出しながら振り返る、これも、、、、
楽しい、楽、たの、たのおおおおおおお、なんですとぉ〜!!
メンバーが初見のエルタテハを撮っているではないか!!
しかもピカピカの超きれいな個体を、、、、
う〜ん、残念。見逃したかぁ、、、後悔先にたたず
次からは、ちゃんと気持ちを込めて遠征にいこうと反省した。


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