趣味、、って? じゃ、仕事、、って?

趣味って何? と、考えてしまったのは、Aさんの「あれは彼の“趣味”ですから」と言うのを聞いたから。えっ? 何それ? 彼のあれをそう表現してしまうんだ? と言いたくなった自分に笑えて少し思索。

趣味ってなんだろう? とりあえずアントニムを考える。最初に浮かぶのが「仕事」。次が浮かばないので、仕事との対比で思索しよう。おそらくAさんが言いたかったのも、趣味と仕事の差異というニュアンスだと思う。
Aさんの台詞が「あれは彼の“仕事”ですから」であれば、ふむ、と頷いて、エントリーするには至らなかっただろう。

さて、趣味と仕事(仮)の違いとはなんだろう?
実は昨日、山へ芝刈りへ逝った。楽しかった。
そこで、ゴルフは毒多の趣味だからなぁ、と言われる。
いやいやそんな真剣にやってませんから、と答えるだろう。とすると趣味といえども「真剣さ」をともなうものだ、ということがワタシのなかにある。仮に、ゴルフは毒多の仕事だからなぁ、と言われたら嫌味以外に感じられない。

はたして、趣味と仕事のどこに違いが在るのだろう?
ツアーなんかでテレビに映るプロゴルファーであれば、ほとんどの人は仕事と思うだろう。
では、ツアーでテレビに映るアマチュアゴルファーは、あれは趣味だからと思うだろうか?
趣味だと思わなくても「あれは彼(女)の仕事だから」と言う人はいないかな。
とはいえ「あれは彼の趣味だから」と言う人もいないだろう。
テレビに映らず収入のないプロゴフルファーのゴルフプレーはどちらなのだ?
「あれは彼の趣味だから」と言われれば嫌味以外の何者でもない。
テレビに映らず何も顧みずに没頭しているアマチュアゴルファーは、趣味なのか?
プロ資格があるか否かがポイントか?といえば資格がない仕事などいくらでもある。
同じスポーツでもテニスにはプロ資格はない。

趣味と仕事(仮)の違いにいくつかの浮かんだ違いが消えていく。
稼ぎがあるか否か、資格があるか否か、、そこが決定的な違いではなさそうだ。

では他者との関係が違いなのだろうか?
と、突然次の観点が浮かんだのは、趣味だから自己満足でいいんじゃない、という言葉をいつかどこかで聞いた覚えがあるから。
ワタシは心が狭いうえに疑心暗鬼の塊だから何も顧みずに没頭しているアマチュアゴルファーに「彼の自己満足でいいんじゃない」という言葉を耳にすると、かなりイラっとしてしまう。よく考えれば自己満足が悪いわけではないのに。
話はそれたが、仕事は他者の役にたつこと、というイメージがやはりある。
自己満足でなく他者との関わりをもつことは、多くの趣味はそうした側面があるので、仕事との違いにはならないだろう。
ただ「他者の役にたつこと」となると、プロゴフルファーでも微妙な感じであるが、他者の感情の起伏に寄与しているといえば、役立っているといってもいいだろう。
では、趣味は他者の役にたっていないかといえば、そうでもない。
ちびまる子にでてくるなんとか爺さんの、ワシの趣味は川の掃除で・・・、という台詞がうっすらとした記憶から抽出された。
ボランティアが趣味です、なんて人はゴマンといるわけで本質がどうであれ他者の役に立つが前提の趣味である。
完全に自己満足にみえるような趣味でも、他者の役に立ってない、と断定はできないだろう。
逆に仕事においても満足のいくサービス(他者への役立ち)が必須条件ではないことなんぞ多々思い浮かぶ。自己満足を得ることさえ少なさそうである。仕事であるのに。

稼ぎのあるなし、資格のあるなし、他者との関わりあり方、趣味と仕事の差異を思索するポイントは、他に何があるだろう?

ワタシのゴルフは趣味以前だが、生活の糧として稼ぎを得ている仕事も、これがほんとに仕事なのだろうか?という疑問をもっている。むしろnoteでいいエントリーし真剣な反応があったときのほうが仕事をした感がある。それが他者の役にたつかどうかは、他者の課題なのだとすると、自己満足かもしれないが、それでもその基を提供できたという感覚が仕事感となっているのだろう。
それを他者に、「所詮、趣味で自己満足、思う存分やればいい」といわれれば、少しムッとしてしまう。ムッとするのは「趣味」の部分にである。
仕事との比較において趣味といわれると小馬鹿感を感じる。

ワタシが趣味だと思えば趣味だし、仕事だと思えば仕事なのだ。
自覚の問題で、他者にどうこうカテゴライズされる問題ではない・・・
ましてや小馬鹿にするなぁあああああ、ってね、笑
noteの皆さんを一括して趣味、仕事、と振り分けるなど愚の骨頂だろう。

ところで、

釈迦やイエスの説教は趣味なの? 仕事なの?
池田晶子の思索は趣味なの? 仕事なの?

彼ら彼女らは、笑みを浮かべながらスルーするだろうか。
どちらでもいいし、どちらでもないといいたげである。


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