春だ、はるなんだな…@いつもの森
ここのとこの人間関係に辟易していて、森にエスケープしたかった。
だから日曜日の使役もせずにとにかく、ひたすら森へとむかった。
でも、森についたからといってパラダイスがまっているわけじゃない。
ほぼほぼ雑然とした風景である。
ほんの少しの新鮮な感動を自ら見出していく。
そして心が動けば写真で表す。
そんな生きている、という感動も見逃してしまうこともある、
感動を見出し心を満たしながら歩く、、、
これは、普段の人間関係と同じなのかもしれない。
人間関係もほぼほぼ雑然としたものでしかない。
そんななかのほんの少しのキラリとしたものを、自ら見出して心を満たしていく。そうして今を踊りながら生きていく、、、こんなこともつい忘れてしまう。再度考えながら歩いていた。
道の脇の崖にあるタマゴケ。道からは見えないが、苔全体が若々しい緑で目立つ。とはいえ所詮苔なんで、だれも振り向きもしない。じっと見たものだけが玉苔に気づく。そして少し微笑む。
こんなものだって細かな網目にすける光が面白い。面白いか?、面白くないか? 面白いと感じる感性のほうが面白い人生だよな、と自分で納得する。
森の底にショウジョウバカマが咲いていた。
春になり、もうどこにでも咲いている花なんだけど最初の一輪は懐かしく嬉しいものなんだって。一年ぶりだね。今年も会えたね、という喜び
昨年はもう池の水は満たされていた。立木の上に咲くショウジョウバカマも水面に姿を映しながら咲き誇っていた。でも今年は水がない。
空中に咲いている。
ショウジョウバカマにしてみればどうってことないのかもしれないが、人間のワタシはザワザワしてしまう。
きっとこういうのが、未熟なのだろう。
それほど多くはないクロモジ。かなり歩いて、5-6本の木に会った。
なかでも朝日を背景に一番光っていたもの。
わかりやすく輝いていた。
ホトケノザもしかり。でも、誰もがそれに気づいて写真にとるかどうかは分からない。
いま、森ではテングチョウが一番ポピュラーな蝶。
だから、あまり撮ろうとは思えない。
でも、木の葉の上でスポットライトを浴びた横顔を見出した。
誰にもいろいろな側面があるはずなんだ。
柳の花がバックの緑に浮かぶ
なんでもないつるが玉ボケに浮かぶ。
いいじゃないか、背景の力を借りても。
ダンコウバイも毎年会っている花。
今年も会えたことにほっとする。
ふと、地面に落ちている赤みが気になる。
アオキの赤い実ひとつが、落ち朴葉の上にのっかっていた。
なんだろう、妙に心が惹かれるんだよな。こういうの。
あと別になんてことないネコノメソウも水玉を載せ輝いていた。
この場所のシュンランは去年は見られなかった。どうやら咲いても虫の餌食になる場所のようだ。報われずともこの場所で咲くのか。
虫のためにこの場所で咲くのか?
わからない。
さて、今回一番楽しみにしているのが春の蝶との出会いである。
珍しい蝶ではないのだけど、やはり会わないと落ち着かない。
それで湿地方面にまわってみた。
あぁシデコブシが今年も咲いていた。
ピンクが強いような気がする。
なんとなくホッとする。
この場であえる蝶が飛んでない。
まだ、早いのだろうか?去年はすでに飛んでいた気がするのだが。
あきらめて湿地にいく。
絵にはなりにくいのだけどハルリンドウにも会えた。
はじめは全く飛んでなかった。ミヤマセセリも早いのか?と思ったら、1頭だけ小道を横切る。でも藪の奥へ行ってしまってもうみえない。
太陽が雲にかかっている、太陽が顔を出すまで待ってみることにする。
陽がさし始めると一斉に飛び始めた。2頭、3頭、卍で絡んでさえいる。
状況によって全く違う。あきらめていれば会えなかった。
こんなことが人間関係でもあるのかもしれない。
それで、最初にあきらめた蝶のポイントへも再度行ってみようと思った。
思ったら、ムラサキの蝶に出会う。
偶然なのだけど、少し希望がわいていくる。現金なものである。
戻ってはみたものの、やはり全然飛ばなかった。
しかたなくシデコブシを再度撮っていたら、ふと蝶の影がよぎった。
見失ってから10分じっとまっていると眼の前にとまってくれた。
コツバメである。
かなり心が晴れて森を後をする。
人間関係もすこし客観的にみてみるとするかな。
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