天空の蝶を訪ねて@SRBS高原
標高1980mの天空でヤツは沸騰した。
今年最後の蝶探索をよびかけたのはずっと前、3日ぐらいまえから天気予報をみていた。どうやら駄目かな。
昔は気象庁一択だった天気予報が最近ではいくつも乱立して独自の予想を披露している。それに振り回されてしまうのがその日を楽しみにしている証拠なんだけど振り回され過ぎだな。というのも雨から晴れまでいろとりどりの予報があるのだ。
おおよそ雨予報で、ほぼ諦めかけていたのだが、前日には午前だけ晴れる、が多くなり(それでも雨予報もあり)、結局は全日ほぼ晴れになったので、完全な予報ができたのはなし。天気がいかに人間の予想を裏切る自然のものであることを知る、万歳。
それ以上に、中途半端なエンスーであるオイラの13年落ち10万km超えのスーパーカーの機嫌が悪いことに気がかかっていた。身内ならまだしも他家庭である友人を乗せるのにこの機嫌の悪さに悪寒を感じずにはいられない。へたしたら一日が終わってしまう。気のしれた友といえども流石に申し訳ない。
とはいえ、直近1000kmの走行は機嫌を損ねずにいる。なので不安半分大丈夫半分だった。
半分不安なまま快適に目的の高原まで走ってきたのだが、、、、
標高1980mの峠に停めた途端にヤツは、、、沸騰していた。
ヤツから降りると、ノーズの先から怒りの汗をボドボドと吐き出している。
13年間自らの手では開けたことのないため苦戦してボンネットをひらくと、、、ラジエーターのリザーブのなかが沸騰し煮えたぎっている。ヘッドから白熱の高圧蒸気を吹き出しながら、、、
♪どうしたんだ、へヘイ・ベイビー、機嫌直してくれよ〜
いつものように決めてぶっ飛ばそうぜ〜♪
って、今、着いたところですから!!
ということで、頭に血が登ったヤツはほっとくに限る。
ほっておけば、そのうちクールダウンするだろう。
と、「帰れるんだろうか」という一抹の不安を引きずりながら高原に降り立った。
目のまえには絶景の山々がひろがる。
休業中のホテルの壁には高原の蝶がまとわりついている。
先のことを思い煩うな、とりあえず“今”を楽しまなければ。
それが俺たちの旅なのだ。
ちょいと車に忘れ物をとりにいっている間に友人たちが蝶と出会っていた。
そうそうホテルにまとわりついていた、キベリタテハとシータテハがでてこないじゃないか。さすがにホテルの壁じゃ絵にならないからと撮影しなかったのに。
そんなことを思いながら歩いているとまたキノコ。
まだ、時間がはやかったのかもしれない。気温があがるにつれ蝶も飛び始めた。今回一番蝶に人気があったのはこの花。花びらと葉からみるとアザミのなにかなんだろうな。
今回の目標である、キベリやクジャク、エルやシー(タテハ)がなかなかでてこない。そんななかでこの季節、しかも高原の主役といえばアサギマダラだよな、って思い知らされる。これでもか、っていうほどウジャウジャと舞っていた。
しかも新鮮な個体ばかりで、あまりに優雅に舞うので普通種といえども見とれてしまう。
そうこうしているうちに、見慣れぬ黒いヤツが目に入ったので近寄ったら、クジャクがいました。そしてキベリも・・・ただ、キベリのやつはなかなかいい写真を撮らせてくれない。
ヤツラときたひには、人工物かそうでなければ人そのものが好きで絵にならねぇ〜、って感じ。
結局エルは出現せず、シーはホテルのとこの一頭だけだったので、マットのうえでも撮っとけばよかったと後悔先に立たず、って感じですか?
でも、まあまあ、きれいなクジャクには会えたし、キベリには会えたし、無数のアサギマダラのスローな舞を堪能できたし、ほっとしていろいろなモデルに目をむける。
昼ちかくになりだんだん霧におおわれ幻想的になってくる。
このあとにコヒオドシと思われる(と思い込みたい)蝶に遭遇するのだが、確認することもなく飛び去ってしまった。
そして次の目的地にむかうときに、ヤツの機嫌が最悪だったことを思い出す。とりあえず高圧水蒸気として噴出した不足分を補給して(水じゃなくて専用のラジエーター液をなんで持ってるんだ、というのは聞かない約束)、イグニッションキーをヒネる(さすが旧車w今どきじゃない始動方法なんだw)。心地よいエキゾーストノイズが控えめに響く。
よし、機嫌は治ったみたいだぜ、いくとこまで行くさ。後は運次第。
なんとかなるんだよ人生は\(^o^)/
ということで帰り道にある「日本のチロル」に寄って帰った
少しのキノコを撮りながら「絶景ポイント」へ向かう。
そしてチロル、ヨ~ロレッヒ〜、ほ〜、だったっけ?
少し心配しながら高速を飛ばした。
なんとか帰ることができた。
さすがに修理にだすか、、、、金かかりそうだけど、、、、orz
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