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第9回 坂東眞砂子「正月女」前篇 平成怪奇小説傑作集

ハードボイルド読書探偵局
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<アフターディテクティブコラム>
あらすじ:病気で入院していた妻が、大晦日に帰ってきた。そして元旦、姑の異様な行動が妻を襲う。四つ辻にある氏神様の謎とは…

これは探偵大興奮。伝奇要素が盛り込まており、居ないはずの「妖怪ハンター」の幻影をみたりしました。アンソロジーの流れとしてアーバン→サバービアときて、この本唯一の「田舎もの」ですが、都市に対する鏡として機能しているように感じました。始めのほうはずっと主人公が愚痴っているのが良かったですね。姑の態度も嫌なムーブですが、それが中盤、後半に効いてきます。

「正月女」坂東眞砂子『かなわぬ想い:惨劇で祝う五つの記念日』1994年10月/『屍の聲』1999

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