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みんなを笑顔にしたいタコピーが犯した罪とは?「タコピーの原罪」

こんにちは、読書子です。
本日は、おすすめ漫画を紹介します。
それがこちら、タイザン5作「タコピーの原罪」

2023年マンガ大賞ノミネート作品です。
可愛い絵柄ですが、内容は残酷。
色々考えさせられる作品でした。

では、あらすじを少し紹介します。
地球にハッピーを広めるため、ハッピー星からやってきた「んうえいぬkf」
しかし、食べ物に困ったり、保護されそうになったりして窮地に陥ります。

そこに小学4年生の少女、久世しずかが現れ「んうえいぬkf」を助けてくれました。しずかはタコの様な姿をした「んうえいぬkf」を見て、タコピーと名付けます。

少しずつ打ち解けていくしずかとタコピーですが、しずかは元気がありません。
実は彼女は学校で壮絶ないじめを受けていました。
いじめの概念を知らないタコピーは、ハッピー道具を使い、しずかを笑顔にするため奔走するのですが・・

不思議な宇宙人タコピーと、壮絶ないじめを受けている少女しずか。
タコピーの道具を使って問題が解決するのかと思いきや、全然違います。
むしろタコピーのせいで更にいじめがエスカレートし、1話目から最悪の結末を迎えました。

ただ、2話目ではいじめの壮絶さを知ったタコピーの協力により、しずかはいじめの罠を回避していきます。
良かったと思いましたが、今度はいじめの主犯格、まりなの家庭環境やしずかをいじめる理由が明らかになりました。

また、5話目からはしずかと同じクラスの少年、東くんについても詳しく描かれていきます。
しずか、まりな、東くん。
どの家庭環境も複雑で、読んでいて心が痛くなりました。

この物語にはいじめ、ネグレクト、虐待について描かれています。
誰にも言えない秘密を抱え、どうしたらいいか分からない子どもたち。
自分が当事者だったら、被害者だったら、第三者だったら、どうするのがいいのか考えながら読んでました。

どんどん暴走していく子どもたちの残酷さ。
子どもに無関心な大人の残酷さ。
悪意がない無垢な子どもの残酷さ。

最初から最後まで、色々な残酷さが詰まったストーリーでした。
残酷すぎて最後まで読むの辛かった。
でも、タコピーによって少しずつ彼らにも変化が現れます。
最後はみんなハッピーではないけれど、とりあえずこれで一旦落ち着いたのかなと思いました。

子ども達がどのような結末を迎えたのか。
タコピーの原罪とは何なのか。
気になる方はぜひ、手に取って読んでみてください。

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