読書ノート2022/01/11

今日も本を読んでいる。横山秀夫さん「ノースライト」(新潮文庫)を読み終えた。良すぎる。横山さんの作品は「完成度が高い」という言葉が似合う。細部まで作り込まれている。

ミステリーとしても上質だし、テーマも重厚。今回はバブルの狂騒、建築史と美術史、家庭と仕事の両立など、いずれも重いテーマを無理なく重ねている。

物語は後半にかけて加速し、そして見事に団円を見る。透き通るような救いがあった。何より最後の一文の美しさよ。これを読むためだけにも本書を読む価値がある。

いま気になっているのはスティーブンスンさん「スノウ・クラッシュ」(ハヤカワ文庫)。1月下旬出版予定。子どもの時に読んだ記憶がある。パンクでかっこよかったなと思いつつ内容は10%も覚えていないのだが、話題の「メタバース」の元ネタらしい。再読してみようか検討している。

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