『クララとお日さま』カズオ・イシグロ
ジョジーの回復か、継続か。クララに突きつけられた選択は残酷であった。
太陽光を稼働源とし、高機能AIを搭載した人工親友(AF)、クララ。感性と理解力に富んだ彼女は、ある日、自身が売られている路面店にて、ジョジーという少女に見出される。クララに与えられた任務は病を抱える彼女のかたわらに寄り添い、その回復につとめることだった。
しかし、やがてクララは自分に与えられた真の役割を知る。ジョジーの母・クリシーが望んだのは、ジョジーの死後も彼女がAFとしてその後の人生を継続すること。