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無銘ということ

私はメンタルの調子が悪くなるまではずっとスポーツをやっていて、体力には自信がありました。しかし中三の出来事以来ろくに運動をしなくなったために、おじさんになった今は万年体力不足です。

というわけで、地味に体を鍛えています。と言っても私はアドレナリンが全く出ないので、筋肉が壊れるまでやってしまうとただ痛いだけで不快なので、軽めに回数をこなす感じです。

主にやるのは四股踏みと木刀の素振りで、木刀は一つだと飽きてしまうので、いろいろあります。ちょっと変わってるのは、八角の金棒のような木刀で多分3kgちょっとあります。居合刀も長くて重い野太刀タイプのもので刀身が二尺八寸(約84cm)1.8kgくらいあります。

10年くらい前に買ったものなのですが、特に何かを叩いたりはしていないので、ずっと使い続けられています。

さてこんな感じで素振りで模造刀を振っているのですが、実際の日本刀にも興味を持った時期あって横浜の刀屋さんに通って色々と話を聞いていました。その中で印象に残ったことがあります。

ある時私は刀を見せてもらっていたのですが、当然高い刀は買えないので、安い作者がよくわかっていない刀を見せてもらっていたのです。そこでご主人に聞いたのです。

「やっぱり銘がないものは、刀匠にとって失敗作なんですかね」

「いや、そうでもねぇんだよ。例えばその村で一番の刀鍛冶の刀には銘がない。それは『ここでこんな刀を打てるのは俺だけだ。銘なんか必要ない』ってことで、いいものはあるんだよ。でも銘がないと骨董品としては失格で値段はつかねぇんだ」

その話を聞いて、気に入った無銘の脇差(ご主人曰く古刀)を一本買わせてもらったのです(ちなみにご主人がカードでもないのに分割払いにしてくれました)

私がこのnoteをやり始めた時、名前は適当で良いと付けてしまったのですが、コメントをいただくときに長いと書きづらいと思い、何かつけないとと思いました。ただ私は自分の名前はどうでも良いと思うタイプで「無名」としようと思ったのですが、ちょっと捻って「無銘」にしたのです。

そこには刀屋のご主人が教えてくれたような話から「無銘だが誰が見ても出来が良い記事を書いていきたい」という決意が込められています。

まだまだ書くことには改善の余地はありますが、ちょっとずつ向上していきたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。

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