【きれはし105】漫才 ど忘れ

A「あのさ、あれ何だっけ?」

B「ん、何?」

A「あのほらー、本格的なカレー屋とかでカレーが入ってる容器、あれなんだっけ」

B「あー、グレービーボート?」

A「あそれだ!何となくど忘れしてたからすっきりしたわ、ありがとう」

B「そういうことたまにあるね」

A「あと、あれの名前もど忘れしてるんだよなー」

B「よしじゃあ答えてやるわ。説明ちょうだい?」

A「あのー、食パンを、」

B「あ、バッククロージャーじゃない?」

A「違う。それは分かる」

B「そうなん」

A「食パンを焼いて食べるやつ、何だっけ?」

B「ざっくりしてんな。それだと、トーストくらいしか浮かばないけど」

A「それだ!トーストだ!」

B「トーストど忘れすることある?」

A「あとあれだよね。トーストって口に入れて咀嚼すると口内で好感が持てるよね。あれ何ていうんだっけ?」

B「え、もしかして、美味しい?」

A「それだ!美味しいだ!」

B「美味しいど忘れすることある?さっきからど忘れするものが人として初歩的過ぎない?」

A「いや俺ではない一人の人間、人それぞれ考えることは違うんだからそういうミスもあるだろ」

B「え、お前もしかして、お前ど忘れしてない?」

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