過去のチャンネル桜討論番組を振り返る

【特別先行公開】消費増税は日本を破壊するのか?[桜H25/9/28]
を再視聴致しました。
パネリストは以下の通り。

片桐勇治(政治アナリスト)
上島嘉郎(別冊「正論」編集長)
倉山満(憲政史家)
田中秀臣(上武大学教授)
田村秀男(産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員)
野口旭(専修大学教授)
渡邉哲也(経済評論家)
司会:水島総

討論番組は今迄何百回と行われておりますが、自分が観た中ではNO.1の面白さでした。当番組は3時間ものなので気軽には観れませんが、これくらい我慢して聴かないと色々深掘り出来ないと思うし、本を読むよりは難易度が低いと思います。かと言って、同じ討論番組でも朝まで生テレビやNHKの日曜討論を観たっていつまでも上っ面の議論が行われるだけなので観るならこっちを観ましょう。
「政治番組がエンタメになり得るか」という問いに対してきっちり答えてくれていると思います。倉山満氏がお笑い役を買っているし(彼は彼で本討論にて政治運動の流れを水島氏から自分の方に持って来ようとしており、その点とても野心的な回であると言えるのであって、お笑いを使ってプロパガンダに徹しているのである)、水島総氏の詩的なセンスと情熱が現実的な政治の世界と絶妙に混じり合って感動的な論評をするに至っております。それに引きづられて、田村秀男氏や渡邉哲也氏なんかも普段より熱が籠もっていると思います。さらには、水島氏と倉山氏による今後の政治運動における覇権を巡った暗闘、消費増税の裏にアメリカの影響があると考える派(水島、片桐、田村)VS 無いとする派(倉山、田中、野口)があったり、その中間の巻き込まれたくない派(上島、渡邉)が浮き彫りになったりで、感動は必至だと思います。
ここ最近の戦後レジームがどうたらとか、談合に関する僕の日記はこの回の影響を受けて書いたと言っても良いでしょう。
何故これ程まで白熱したのかと言うと、安倍元首相が、三党合意の景気条項を無視して消費税を8%に増税にする事が決定しつつあったタイミングであったからです。
この辺まではある程度、安倍氏はイケイケドンドンで国民側に立った政治をやって来た訳なんですが、この8%増税によってある程度政治の方向性が見えてしまった、つまりこれまで徹底的に応援して来たチャンネル桜を始めとするネット保守陣営(本当は国民全体の問題だ)が行き場の無い遣る瀬なさを痛感した瞬間だったという事です。この時はまだ消費増税に頭をかしげるに過ぎない一国民であった自分が安倍政治を振り返ると、第二次政権始めての大きな挫折であったと思うし、この後続く妥協への結節点になっていたと思います。
つまり我々が思っている以上に重要な局面であったと思う訳です。理想論ではありますが、この時皆立ち上がって反対の声を上げていたら………
「あの時こうしていたら」が今後も続いて行くものと思われます。


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