チョコの奴隷 SKE48

2010〜2013頃にかけて秋元康が手掛けるAKBグループの曲を好んで聴いていた。SKE48とはAKB48の派生グループで名古屋ご当地アイドルグループである。何故僕がSKEをフィーチャーするのかと言うと端的に好きだったからだが、本家のAKBや大阪のNMBよりも抑制的であるように思ったからだ。抑制的とはどういう意味か?はっきり言えば本家と大阪がいかがわしいのである。よくよく考えればSKEだって水着になって肌を露出しているのだが、看板役の松井珠理奈がいかにも真面目風な外見だった事と僕の偏見の為勝手にそう思っているだけであろう。
考え過ぎだと思う人は「真夏のSounds good!」というAKBのMVを覗いて見て欲しい。全員白の水着で画面一杯にズラッと並べ、尚且つ正面向きに立たせて激しく踊らせているのだ。はっきり言って水着だって見せ方によっては別になんてこと無いのにこれは異様な光景である。当時初めて目にした時「こいつら堅気じゃないな…」と思ったものである。倖田來未よりはマシだとも言えるが、そもそも売り方が違うのだから比較にならないし、少女達の自然な素肌の戯れだったらまだしもそこからかけ離れた過剰演出をしてしまっている為悪趣味に感じるのだと思う。さらにMVの冒頭耳をすませていると、メンバー達はちちくり合う様にして互いに「へんた〜い」と囁やいている。言い様のない不快感を感じた当時の気持ちを誰かご理解頂けるだろうか?
おっと悪口大会の様になってしまったが、AKB全盛期はどれもアイドル曲として申し分ないノリの良さだ。握手券を買い込むかは別としてYouTubeで聞く分には問題ない。最近懐古的な気持ちで聴き直していたら改めてそう思った。
SKEに話を戻すと、当時松井玲奈を筆頭に矢神久美や高柳明音など逸材揃いであった。松井玲奈は鼻息が荒かったので個人的には落ち着いて欲しいと思っていたが、その分どんどん出世していった。後になって彼女達の足跡をたどると高柳明音が中々頑張ったみたいで、矢神久美はさっと引退してしまったようである。松井玲奈は女優となったらしくて結構な事だ。しかし、YouTube登録者数等を見ていると一番ブレイクしたのはAV女優へ転身してしまった鬼頭桃菜だと言えるかもしれない。アイドルでもここまでやっちゃうんだと当時驚いたものである。
そんな彼女達の良曲「チョコの奴隷」を聴いた後、以上をつらつら考えていると芭蕉の句が頭をよぎった。
『なつくさや つわものどもが ゆめのあと』


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