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映画感想「カラオケ行こ!」「ゴジラ-1.0」

こんばんは、ド近眼宮殿です。
今回は珍しく映画の感想です、語りたくなっちゃったのでね。つらつらと行きます。
勿論ネタバレ注意。






1.「カラオケ行こ!」

合唱部部長の聡実はヤクザの狂児にからまれて歌のレッスンを頼まれる。彼は、絶対に歌がうまくなりたい狂児に毎週拉致されて嫌々ながら歌唱指導を行うが、やがてふたりの間には奇妙な友情が芽生えてきて……?

綾野剛演じるヤクザと中学3年生男子の青春ストーリーでした。何それ?

綾野剛はヤクザなんだけど綾野剛だからコミュ力が化け物なんですよ。聡実が思春期特有の癇癪(聡実はめっちゃ良い子です、色々あった)を起こしても全然怒らない、直後にラインで謝ってくる、ジョークを織り交ぜつつ。

大阪での話なので二人とも関西弁なんですけど関東民としては喋り方が凄く柔らかく感じて心地良かったですね。あとギャグセンが妙に高い。ギスギスすべきシーンなのに話が上手すぎるだろ関西人。

合唱部の後輩くんが色々拗らせちゃって自暴自棄になる嫌な立ち回りのキャラなんだけど、癇癪起こしてんのに面白い事言うもんだから全然嫌いになれなかった。

中盤に聡実の合唱部でのやり取りが描かれてるんだけど、まんま中学の部活でしたね。妙にやる気ある奴と全然無い奴のギスギス、青春ですね。

聡実は狂児の人の良さにつられてだんだん心を開いていくんだけど、距離感が友達にどんどん近づいて行くんですよね。屋上でイチャつくシーンはもう最高でした。

聡実がカラオケでチャーハンを頼んで狂児が歌ってる間黙々と食うんだけど、途中から狂児もチャーハン頼むんですよね。絶対聡実の影響ですよね、一緒に食べるんですかね。

中盤以降の狂児の口癖は「聡実君は可愛いなぁ〜!」です。良い加減にしろよ綾野剛。

そんな感じで好きな映画でした、原作も1巻完結らしいので読みます。やっぱり実写化から入るの良いね、カイジとか。

あと「紅」が超歌いたくなりました、練習しよっと。
紅だ〜〜〜〜〜!!!!!!!







2.「ゴジラ-1.0」

戦後の日本。戦争によってすべてを失い、文字通り「無(ゼロ)」になったこの国に、追い打ちをかけるように突如ゴジラが出現し、その圧倒的な力で日本を「負(マイナス)」へと叩き落とす。戦争から生きて帰ってきたが、両親を失い孤独の身になった青年・敷島は、焼け野原となった東京で、赤ん坊を抱えた若い女性・典子と運命的な出会いを果たす。彼ら戦争を生き延びた名もなき人々が、ゴジラに対して生きて抗う術を探っていく。

4DXで見ました。初めてだったんですけど、あれ映画ってよりかはアトラクションですね。椅子動きすぎ、風吹きすぎ、楽しかった。
熱線打たれた瞬間死んだかと思いました。あとゴジラの咆哮怖すぎ。

序盤はゴジラが見たくて来てんのに戦争帰りの軍人の人間ドラマが始まるもんだからちょっとガッカリしてたら爆速でそのパート終わってゴジラ出てきましたね、分かってるじゃん。

ちなみにエグいほど泣きました、涙が止まらなかったのは久々。

僕が見た限りですが、テーマは「自己犠牲は美談なのか、人は何故自己犠牲をやめられないのか」という感じでしょうか。
主人公(神木隆之介)は特攻隊員なのですが、母からの「生きて帰ってきてほしい」という言葉を聞いて特攻を止めてしまいます。戦闘機のトラブルだと嘘をついてまで。
特攻という自己犠牲、これは美談とは言えないのでしょうか。言えないよりな気がしますね。

その不時着場でゴジラに遭遇。整備士に主人公は「機関銃でゴジラを仕留めて欲しい」と頼まれますが、怖気付いた主人公は撃てませんでした。
結果、整備士は1人を残して全員死亡。
撃っていたら当然主人公は死んでいたでしょう。またしても自己犠牲を迫られ、果たせませんでした。

一方、空襲で母は死亡、近所のおばさんの子供も死んでしまいます。
帰ってきた主人公を待っていたのはおばさんからの激しい非難でした。
お前が死んでいれば、あの子は生きていたかもしれないのに、と。

後ほど分かるんですがおばさんは超良い人です、でもこの時ばかりはそう言う他なかったんだろうなぁ。

その後まぁなんやかんやあって、奥さんと子供(正確には違う)ができます。
果たせなかった自己犠牲によって死んだ彼らの悪夢を見ながら、主人公は幸せを手に入れます。


一方ゴジラ、成長して日本滅ぼしに来ます。そう来なくちゃな。

本作のゴジラ、マジで勝てる気がしない。基本何しても無傷だし、超頑張って頭半分吹き飛ばしても5秒で再生して元通り。お返しに大型戦艦を素手で叩き割ります。強すぎだろいくらなんでも。

そして熱線。まんま核爆発です。東京は熱線1つで壊滅状態。しかもこの熱線普通にノーコストで打ってくるんだからブッ壊れてます。連射はできないらしいですけど、一発で終わるのであんまり関係がない。

熱線打つシーンなんですが流石の造り込みでした。

まずゴジラの背中の棘が尻尾側から順に、青く光りながら「ガコン!」と迫り出します。そして最後に頭の棘が伸びたかと思えば、ゴジラは大きく青いエネルギーを吸い込み、

発射。

数瞬遅れて着弾点に巨大な火球が現れます。ここでは無音。あまりに静か。

そして更に数瞬遅れて轟音。

更に遅れて来る爆風によって建物が吹き飛びます。

そして爆縮による吹き戻し、これも凄まじい暴風。

それが収まると、周囲は無音。

見渡すと、何も無い。瓦礫の山。
あれだけ居た筈の人も居ない。生きている筈もない。

奥さんに庇われ、建物の影に隠れて生き延びた主人公はただゴジラに向かって慟哭しますが何も出来まない。

もう誰もいない東京にゴジラの咆哮が響きます。

いや絶望的ですね、強すぎ。恐らく核爆弾の再現ですよね。無音と轟音が繰り返されて凄まじい迫力でした。

今回のゴジラは「戦争」のメタファーだと、どっか聞いた気がします。
「災害」ではなく「戦争」だから人を殺すために暴れているのだと。


なんやかんやで来たる最終決戦。民間の人たちが頑張ってゴジラを倒す作戦を立てるんですが、主人公は人知れず、作戦が失敗した時のサブプランとして「特攻」を選択します。
ここに来て序盤の意趣返し。「俺は死んだ方が良かった」という主人公に「生きなければいけない」と諭していた亡き奥さん。その言葉を反芻するように奥さんの写真を眺めながらも、主人公は遂に自己犠牲に手を伸ばします。

そして案の定作戦は失敗。
開幕デコイによって熱線をスカして10分も経ってない筈なのに普通に熱線打とうとしてるゴジラ。連射できないとか言ってたと思うんですけど打てるみたいです。
ゴジラの口が青く光り、一瞬の無音。

聞こえてくるのは戦闘機が飛ぶ音。
主人公はゴジラの口内に戦闘機を捻じ込む事に成功します。
即座に爆発。ゴジラは頭を吹き飛ばされ深海に沈みます。






煙の中から出てきてたのはパラシュートを開いた主人公。いや生きてんのかよ!!!!!!!!!!!!

このシーンなんですが、最初は「死んだ方が綺麗だったよなぁ」と思ってたんですけど、ここで敢えて話の流れに逆らう生存ルートを見せる事で「残された者は生きなければならない」という言葉に説得力が生まれるんだと思うんですよね。
この映画の結論としては「人は自己犠牲を選んでしまうけれど、苦しんでも生きてゆくべき」という事なんでしょうかね。





沈んでゆくゴジラの肉片。






ボコ。ボコボコ。
再生している。


いや生きてんのかよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


出てくる映画間違えてると思うんですよね、多分ワンパンマンとか。サイタマと良い勝負できると思うよ君。


そしてなんやかんやあってエンドロールまで。最終決戦でも流れていたお馴染みゴジラのテーマと共にスタッフロールが流れます。良い映画だったなぁ。

最後に暗転。






足音が聞こえます、奴の


そして


咆哮。


いや怖すぎ怖すぎやめてくれ、あれは明らかに"こっち側"を狙ってる声でした、ホラーですこの映画。
「戦争」は昔話じゃないもんな。


そんな感じで初ゴジラ、大満足。4DXにして良かったです。
他のも見たいなぁ、シンゴジラとか。
作品によってかなりゴジラの性能とか性格、ビジュアル、設定が変わるらしいんですよね。

あまりに良かったので売店にすっ飛んでグッズ買いました。

ゴジラ-1.0は背中で語る


久々の映画でしたけど「カラオケ行こ!」も「ゴジラ-1.0」も本当に大満足でしたね、またなんか見に行きたいな。

おしまい。


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