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アイドルは小学生のうちに始める方が良い理由

 近頃はアニメの影響もあってか小学校に通う年齢の女の子であってもアイドルを目指す子がいたり、実際なっていたりする。私の現在の推しであるRABBIT HUTCH(通称ラビ8)も、今でこそ服部桜子のみが小学生だが、後藤ひなた天野里音も小学生の頃からアイドル活動をしている。また来年には全員が中学生以上となる。またラビ8と同じ DIANNAプロジェクトには、はむ!STAR というグループもいて、全員が小学校低学年〜中学年である。

 とはいえキッズアイドルなるものは約20年前からいたし、狭義から言えばもっと前からいたかもしれないが、それらはあくまで子役の派生であり、収益はそこまで上げなくとも良い大手事務所のバックアップがあってこそのものだった。90年代にいわゆる『チャイドル』が流行、そこに名を連ねるティーンの女の子で結成された『Pretty Chat』などはその典型だろう。シングルを1枚出し、特にライブ活動はなく、イベントを数回ほど開催しただけだったように記憶している。

 男の子の場合はジャニーズJr. がその受け皿として歴史が長いが、女の子に関しては実は『キッズアイドル』の歴史の始まりは、ハロー!プロジェクトのBerryz工房(2004年結成)くらいからではないだろうか、さほど古くはない。

 さてそんなこんなで昨日、こんなはてな匿名ダイアリーがTwitterを巡った。

アイドルの仕事を辞めた。この世界は本当に糞。ファンも糞。「推し」は糞。
https://anond.hatelabo.jp/20210628015845

 さほど賢い文体とは言えないが、これをなんとか読み解く限り、著者の指す『アイドル』とは義務教育はとっくに終わっている年齢層だと推察する。これに触発される形にはなるが、随分前から温めていたこの記事のタイトルにもある持論を展開したいと思う。

 アイドルはできるだけ早いうちに、できれば小学生までに始めた方が良い。むしろそうでなければこれからは厳しい。理由は以下の通りである。ちなみに小学校低学年から中学3年生までの年齢を対象にしている場合である。

1. モチベーションがピュア
 アイドルになるには何より「アイドルになりたい!」というモチベーションが大前提である。アイドルという今やなんとも定義し難いものになりたいとなった場合、そのきっかけとなるビジョンはアニメか実際のアイドルである。とにかく可愛い衣装を着てキラキラしたステージに立って歌って踊ること=アイドル、という単純な図式で表されるピュアなモチベーションこそが行動原理になる。もちろんそれだけではないだろうが、始める動機はピュアであればあるほど良い。そのピュアな気持ちが自然と自己表現に発出されるし、客としても安心して応援していけるのである。

 これが少し計算高い年齢になってくると、ジャニーズや若手俳優目当て、といった邪な目的が加わったり、また家庭や学校などの影響により、いわゆるメンヘラがちな子が逃避の場としてや、やんちゃなグループの悪ノリでなど、とくかく様々な欲求を満たすためにアイドルを始める、という動機に変わったりする。こういう場合、そうは長くは続かないだろう。よほどの大手事務所からのお声がかからない限り、上記のはてな匿名ダイアリーのような結末を迎えやすいように思う。

2. 大人に従順
 動機がピュアなので、その道のプロである大人の言うことを素直に聞けるし、素直に実行する。もちろんアイドル活動をするうえで適切な良い環境に身を置くことが前提だが、それさえ確保すれば、キラキラしたステージに立つことを目標に粛々と努力する。
 また体力も無尽蔵にあり体も柔軟なので、最短で高いパフォーマンスを叩き出せる。成長の早い生徒を指導でき、育成する側にもコストとしてメリットが大きい。

 また多くの場合、学校の勉強もしっかりやっており、学業をおろそかにすることがない。それは健全な活動を見守る大人側(親はもちろん、事務所や客も)としては当然であろう。

3. 現場に親がいるので安全
 キッズアイドルのライブ会場に来る人間というのは種別がかなり限られてくる。趣味としては市民権を得ているとは到底言えないので、その現場感を不安に思う人がいるかも知れないが、実は成人の地下アイドル現場より安全であることが多い。なぜなら親が同席しているからである。

 保護者もライブ会場への送り迎えや、我が子のステージに参列することで、いわゆる『繋がり』が主な目的である『ピンチケ』や、精神的にこじらせた老年のような輩を寄せ付けない効果があり、安全性が担保されるのだ。

 またそこにお客として集う成人男性たち(多くは独身)は紳士が多く、かつ羽振りもいいので、言わば『あしながおじさん』的な存在である。特典会などで早くから年齢も様々な不特定多数の人とコミュニケーションをとることにより、親や親戚、学校の先生くらいしか大人と関わらない普通の子どもより人間性は拡張されるだろう。

4. 適正がなかったとしてもやり直しが効く
 これが最も大切であり、この記事の主な回答なのかも知れない。活動を続けていく中で、楽しいことも苦しいことも経験をし、それでもモチベーションを保ち好きでいられるか、残念ながら失望に変わるか、早々に適正判断ができる。アイドルは好きだけども演者としては飽きてしまったり、他にもっとやりたいことを見つけたとしてもまだ中学生なので全然問題ない。

 未だモチベーション衰えず、しかし事務所との兼ね合いがよろしくなくても、実績としては充分であるだろう。即戦力としてより良い環境に移るのも手である。早期に始めたことがキャリアとして活かせるのだ。これが20歳を超えてるとかなりやり直しが難しいし、上記のはてなダイアリーのような世界になりやすい。

5. 名が売れる
 スマートフォンやSNSプラットフォームが普及した現代において、個人の価値として新しい指標がある。それはファンの数である。これは重要な資産であり、アイドル活動に限った話ではなく、あらゆる業界に身を置いたとしても有利に働く。SNSなどで早期に名が売れれば、芸能界からは引退し別の分野で活躍の場を移したとしても、ある一定のファンがいて応援してくれることは、ポジティブに作用し、その分野で頭角を表すのに役に立つことが期待される。

 またアイドル活動では、どうしたら人気者になれるか、ファンの心をつかめるか、あれこれ工夫することによって、やがて自分自身が資本だという学びが得られることも期待できる。早期の資産運用教育の一つであるように思う。

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以上がその理由である。我が娘にモチベーションがあり、客観的に容姿がアイドルに向いていると感じるならば、是非とも習い事の一貫としてチャレンジさせてみてはいかがだろうか。