な~んにもしない日
せわしない日が続いたり、なんとなく疲れがぬけないなあというとき、「今日はな~んにもしない」という日を、あえてつくってみてはどうでしょう。怠惰な自分を許すのです。
オランダの有名な言葉に「ニクセン」があります。何もしない、だらだら過ごす、何の役にもたたないことをする、という意味だそうですね。何かをやり遂げようとしたりしない。あらゆる生産的なことをしない。そう、目的を持たないで時間を過ごすのです。ソファーに座ってボーっとしたり、ただただ秋空に流れる雲を眺めていたり。
わたしたちの多くは、昨日よりも今日、今日よりも明日と前進していった方が良いと信じています。わたしもまたそう信じる人間の一人です。じっさい、これまで幾千回「一歩前進」とか「前向きに」と語り合ってきたことでしょうか。
でも正直に告白すると、やる気というものが全く消滅してしまうという日もあるのです。こんな時は、前進なんてもってのほか、そんな気はひとかけらも残っていません。それでも同時に心のどこかに、何かをしなければならないのではないかという、一種の脅迫観念と闘っている自分がいます。
そこで、あるキーワードをつくりました。NPD(エヌ・ピー・ディ)といいます。No Planning Dayの略です。計画なしの日、何もしなくてもいい、ただ単に存在するだけでいいよ、と自分に言い聞かせるための言葉です。
たとえばこんな風。疲れ切ってモノゴトへのやる気ゼロのある日、「今日はNPDだあ!」と自らに宣言します。手帳にも大きくNPDと書きます。本日は、思いつきの行動に身を任せてよしとする。先日のわたしのNPDの日は、近くの温泉に身を浸して、ひととき日常の喧騒から自らを隔離しておりました。
目的疲れという言葉がもしあるとしたら、その回復には「な~んにもしない」がいちばん効き目があるようです。
◎「カイゼンひとくち英語」
Doing nothing can be the best method to relax your soul.
な~んにもしないことが最高のリラックス法になるときもあるよ。
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