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「強くなる」そのために

批判を受け入れる事はとても苦しく辛い。でもそれを受け入れてこそ更に強くなれて成長もできる。

私自身はそう思ってこれまで何度も悔し涙を流しては歯を食いしばり、それでも批判を受け入れてきました。

ただ、本当にそのやり方が正しかったのかな?と思う事もあるのです。それしか強くなる方法はなかったのだろうか?と。

「レッドチーム」

私はかつて会社の組織改革時に、アメリカ軍の「レッドチーム」という仕組みを取り入れた事がありました。有名なお話ですが、アメリカ軍のレッドチームというのは「トップの判断が間違っている」という前提に立って批判的な評価・分析を徹底して行い、反対意見を提言する専門チームのことを指しています。このチームの存在によって、自分たちの行動を異なる視点から新鮮な目で見ることが可能になり、戦略の穴や盲点を見つけることができるのだと言われています。

この「レッドチーム」を知った当時の私は「何と素晴らしい!」と感動すら覚え、早速経営者に提言して大きな意思決定時にレッドチームの導入を開始したほどでした。
当時の私は成功や成長、より良い結果を生むために「批判」は必要不可欠であると信じて疑っていませんでした。

「自分は正しい」という強さ

ただある時先輩に言われました。

僕は人に優しくできる人と自分に自信を持てる人が一番輝ける人だと思っている。あなたは人に優しくできる人だけど、自分に自信を持つことが課題だと思う。もっと自信持ってよ。

まさかの強くなるために批判を受け入れていた筈が、批判を受け入れ過ぎたことで自分に自信を持てずに弱気になってしまうという逆転現象が起きてしまっていたのです。

その時、思いました。自分は正しいんだと思うことで強くなれる事もあるんだと。批判を受け入れず「何言ってんだよ、ばーか。これで良いんだ!」と思う事も時には必要なのだと。

「自分が正しいと思う軸」と「自分を批判する軸」

そして結局のところ「自分が正しいと思う軸」と「自分を批判する軸」の二つがバランスよく自分の中にそびえていることが最強なのだろうとも気が付きました。
少しでもそのバランスが崩れれば自信過剰にも独裁者にも差別主義者にもなり得るし、自尊心の低い人間にもネガティブな人間にもなり得るのです。

私は未だに「自分が正しいと思う軸」と「自分を批判する軸」のバランスが悪くて、「自分を批判する軸」が私の中で大きな顔をして幅をきかせていることが多々あります。ただそういう状況でさえも「正しい」と肯定して強くなろうと思うのです。

バランスを取り続けるためには、常に自分の足元を見つめて自分の立ち位置を確認することが必要になります。それで十分なのではないかと。あー自分、自分が正しい方によってるなー。あー自分のこと批判しがちだなー。そう分かっていればバランスなんて取れていなくたって良い。偏ってるのも私。ただそこで「そうやって開き直って良いのか?」とつかさず突っ込みをいれるのも私なのです。

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批判を受け入れることで強くなろうとしていた時よりも、とても心穏やかに、でも着実に「肯定する」ことで自然と前向きな「強さ」を得られ始めている、今はそんな風に考えています。

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