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佐藤将之著『amazonのすごい会議』エッセンス

会議とは…
事の成否を決めるのは会議であり、会議の成否を決めるのは資料作成
会議の目的

1.企業の活性化
2.業務の効率化
会議の4分類

1.意思決定会議
2.アイデア出し会議
3.進捗管理会議
4.情報伝達会議(基本的に必要ない→ワンオンワン会議や評価制度の方が重要)
良い会議資料

1.会議の趣旨、目的が明確
2.少ない労力、少ない時間で読むことができる
3.いつ誰が読んでも正確に伝わる(パワポ箇条書き禁止=人によって解の違いが生じやすい)


amazonの会議資料は「1ページャー」と「6ページャー」の2種類のみ

1.結論ファースト(ファクトベースで説明)
2.文章は短く切る


プレスリリース形式の資料作成【Thinking Backwards型テンプレート】


解決したい問題は何か?
それによって顧客はどの様な痛みを感じているか?
その痛みを解決するために現在のサービスやプロセスは十分か?それはなぜか?
もし足りない場合、それはどのようにすれば解決するか?
それは自社の技術力や組織力で解決可能か?可能な場合それを商品化できるか?
解決不可能な場合、それを提供できるパートナーは市場に存在するか?
新商品の詳細と利点は?
それらを使って問題をどのように解決するか?
どれくらい簡単に問題を解決できるのか?
それを利用した顧客はどのように喜んでいるのか?


【プレスリリース構成内容】
ヘッドライン:タイトル:商品の短い説明
サブヘッドライン:市場:誰がこのサービスや商品で利益を得るのかを書く

第1段落:商品概要・利点
商品やサービスのサマリー(概要)とその利点を簡単にまとめる。第1段落はプレスリリースの全てを読まない人にも理解してもらうためのものなので非常に重要。
第2段落:解決する問題
どの様な問題を解決しようとしているのか鮮明に表現する。
第3段落:解決方法
どのような解決方法でその問題を解決するのかをクリアに表現する。どのように素晴らしい解決方法なのかを表現する。
第4段落:責任者の声
アマゾンの責任者の声。顧客にどのような価値を提供できるのかを表現する。
第5段落:どれくらい簡単か
どれくらい簡単にその商品やサービスが始められるのかを表現する。
第6段落:お客様の声
「どれくらい利点があるか」「どれくらい簡単にスタートできるか」など、お客様視点の声を表現する。
第7段落:まとめ・補足
商品の詳細などに導くリンクなどを記載。



会議オーナーは会議のアウトプットに責任を有するため、アウトプットイメージを明確にすることが重要。
(What:決定事項 Who:担当者 When:期限)
会議の生産性=どんな成果を上げたか。

最善の意思決定のために会議を活性化するための3要素

「リフレーズ」言葉の足りない部分を補足、言い換え。
「パーキングロット」本論から外れる意見を保留項目として残し、議論を軌道修正する。
「バルコニー」冷静に俯瞰する。物理的に目線や視点を変える。

ソーシャルコヒージョン(Social Cohesion)

社会的しがらみ(根回しなど不純な動機)に配慮して妥協するような結論を出さないことが重要。


ブレストとディスカッション

ブレスト:アイデアと可能性の世界
ソリューションがよくわからない、あるいは、ゴールを達成するための方法論がわからない場合に効果的。

ディスカッション:プランとエグゼキューションの世界
ソリューションが見えている


アマゾン流ブレストルール

人数は5-6名まで
ホワイトボード
ポストイット
Quick&Dirty(完璧でなくてもいいから、早くたくさん)
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)売上高、新規顧客数、利益率など。
↓
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)Amazonではメトリックスと呼ぶ。
KGIを達成するために何の数字を見るか因数分解したもの。

Good intention does not work, only mechanism works!
(人の善意に頼って仕事をしてはいけない。仕組みづくりが重要だ。)
P(計画)D(実行)C(評価)A(改善):CAまで欠かさないこと、サイクルスピードを重視すること。
Amazonでは立ち上げ屋は評価されない。
立ち上げ時に必須のPDだが、CAによるKPI管理や定常業務の運営までで評価される。

ポストモーテム(事後検証):「ハイライト」と「ローライト」について振り返り、記録を残す。

amazon暗黙の前提 Our Leadership Principles(OLP)




「Our Leadership Principles」

Customer Obsession
リーダーはカスタマーを起点に考え行動します。カスタマーから信頼を獲得し、維持していくために全力を尽くします。リーダーは競合に 注意を払いますが、何よりもカスタマーを中心に考えることにこだわります。
Ownership
リーダーにはオーナーシップが必要です。リーダーは長期的な視野で考え、短期的な結果のために、長期的な価値を犠牲にしません。 リーダーは自分のチームだけでなく、会社全体のために行動します。リーダーは「それは私の仕事ではありません」とは決して口にしません。
Invent and Simplify
リーダーはチームにイノベーション(革新)とインベンション(創造)を求め、常にシンプルな方法を模索します。リーダーは状況の変化に 注意を払い、あらゆるところから新しいアイデアを探しだします。それは、自分たちが生み出したものだけには限りません。私たちは新し いアイデアを実行する上で、長期間にわたり外部に誤解されうることも受け入れます。
Are Right, A Lot
リーダーは多くの場合正しい判断を行います。強い判断力を持ち、経験に裏打ちされた直感を備えています。リーダーは多様な考え方 を追求し、自らの考えを反証することもいといません。
Learn and Be Curious
リーダーは常に学び、自分自身を向上させ続けます。新たな可能性に好奇心を持ち実際に追求します。
Hire and Develop the Best
リーダーは全ての採用や昇進において、パフォーマンスの基準を引き上げます。優れた才能を持つ人材を見極め、組織全体のために 進んで人材を活用します。リーダーはリーダーを育成し、コーチングに真剣に取り組みます。私たちは全てのメンバーのために新しい成 長のメカニズム(例:Career Choice*)を創り出します。
Insist on the Highest Standards
リーダーは常に高い水準を追求します。この水準は高すぎると感じられるかもしれません。リーダーは継続的に求める水準を引き上げ ていき、チームがより品質の高い商品やサービス、プロセスを実現できるように推進します。リーダーは不良を下流に流さず、問題を 確実に解決し、再び同じ問題が起きないように改善策を講じます。
Think Big
狭い視野で考えてしまうと、大きな結果を得ることはできません。リーダーは大胆な方針と方向性をつくり、示すことによって成果を導き ます。リーダーはお客様に貢献するために従来と異なる新たな視点をもち、あらゆる可能性を模索します。
Bias for Action
ビジネスではスピードが重要です。多くの意思決定や行動はやり直すこともできるため、大がかりな分析や検討を必要としません。計 算されたリスクをとることも大切です。
Frugality
私たちはより少ないリソースでより多くのことを実現します。倹約の精神は創意工夫、自立心、発明を育む源になります。スタッフの人 数、予算、固定費は多ければよいというものではありません。
Earn Trust
リーダーは、注意深く耳を傾け、率直に話し、人に対して敬意をもって接します。たとえ気まずい思いをする事があったとしても間違い は素直に認め、自分やチームの間違いを正しいと言ったりしません。リーダーは常に自分たちを最高水準と比較、評価します。
Dive Deep
リーダーはすべてのレベルの業務に関与し、常に詳細を把握して頻繁に現状を監査し、メトリクスと個別の事例が一致していない時 には疑問を呈します。リーダーが関心を持つに値しない業務はありません。
Have Backbone; Disagree and Commit
リーダーは、賛成できない場合には、敬意をもって異議を唱えなければなりません。たとえそうすることが面倒で労力を要することで あっても例外ではありません。リーダーは、信念をもち、容易にあきらめません。安易に妥協して馴れ合うことはしません。しかし、い ざ決定がなされたら、全面的にコミットして取り組みます。
Deliver Results
リーダーは、ビジネス上の重要なインプットにフォーカスし、適正な品質で迅速にそれを実行します。たとえ困難なことがあっても、立 ち向かい、決して妥協しません。


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