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こどもの声は騒音か?ドイツの立法過程にみる10年遅れる日本の法制度。

いま国会で話題になっている「こどもの声は騒音ではない」の話はご存知でしょうか。岸田首相自らが子どもの声は騒音という認識を改めよう!と、言及をしており、日本での法整備も進みそうな雰囲気です。

「子どもの声が騒音であるという声に対して、我々は考えを改めなければいけない」

衆議院構成労働員会での岸田首相発言

ドイツでは、2011年5月に連邦イミシオン防止法という法律を改正し、こどもの声は騒音ではないと明記しています。

 児童保育施設、児童遊戯施設、及び球戯場等のそれに類する施設から児童をめぐって引き起こされる騒音作用は、通例、有害な環境作用ではない。こうした騒音作用について評価する際には、イミシオンの限界値及び基準値に依拠してはならない。

○連邦イミシオン防止法22条1項a号

実は大学院でドイツ研究をしていたこともあって、この法律の立法過程も追っていたのです。今回の記事は、その立法過程を学びながら、日本の法整備にあたっての課題を考えていきたいと思います。


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