岡山に帰ってきてよかったと白桃を眺めながら。
私が住む岡山では、ただいま「桃」の旬を迎えています。数種類の品種があり、それが変わりばんこに店頭に並ぶのですが、なかでも農家さんの手間暇がかかり、とろりとした果肉と風味のいい一級品「清水白桃」が食べられる貴重な期間なのです。
清水白桃は贈答品として使われることが多く「高級品」として知られていますが、産地の良さは、贈答品にはできない"ワケアリ”を通常よりもウンと安い価格で購入できること。先日、会社の近くの青果場へ行き、4玉700円という激安価格で、ワケアリとはいえ味には間違いのない清水白桃をゲット。もう少しだけ追熟させた方が良さそうだったので今は冷蔵庫で保管をしていて、食べるのが楽しみで仕方ありません。
さて、青果場で桃を眺めながら「こんな高価でおいしいものを、安く新鮮に食べられるなんて!岡山に戻ってきてよかった〜」と現金ながらも思う自分がいました。桃はもちろん、今からの季節はシャインマスカットやピオーネも安く美味しくいただけます。この時期の岡山は果物パラダイスになるので特に感じることですが、やっぱりその時期にしか手に入らない旬の味を食べるというのは、私にとってはとても大切なことなんだと気づきます。
6年前に関西から地元である岡山に戻ってきましたが、戻ってきた頃は友達もおらず、いく場所もなく、早く都会に戻りたいと思っていたけれど。こんなふうに自分は「旬を感じられる食べ物が好きだ!」と思えたのは、それを体感できる岡山での生活があったから。ほかにも車を運転するのが好きで、人に会うのが好きで、意外とアクティブで、食べるのはそんなだけど料理も好きで。ということを知れたのは、ここでの生活があったからと思っています。
このまま戻らなければ「岡山なんて」と思ったまま終わっていただろうなぁ。「岡山でよかった」と思えるにはどうすればいいのかなんてわかりませんでしたが、「知らなかったことを知る」「気づく」「体験する」。なんだそれだけでよかったんだと白桃を眺めながら感じたのでした。
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