ふと

なんでもないことに支えられることが多い。相手の何気ない言動を深読みして、勝手に意味を見出し、心の拠り所にしたりする。

とある年の誕生日。10年近く付き合いのある友人からのお祝いメールにこんなことが書いてあった。

「君の人たらしなところ、変わらずに大切にしてね」

再三言っているが、僕は人見知りだ。人たらしなんてチャラチャラしたところが自分にあるなんて思っていなかった。強いて言うなら人見知りが故に、人当たりが良い人を演じることがあるかもしれない。しかしどちらかというと僕は自分のそんなところが嫌いだった。
しかし付き合いの長い、しかも近くで見守ってくれている友人が評価してくれてた。自分の性格が好きになれそうな、嫌いでいなくても良い様な、そんな気持ちになった。

僕にとっては感動的な、一生忘れないであろう出来事だが、当の本人は覚えてもいないだろう。そんな出来事をわざわざこちらから伝えるのも野暮だろう。ただ感謝や思いは伝えなければならない。いつかは伝えよう。そうやって頭に置いておくだけで、僕は頑張れるのだろう。


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