見出し画像

犬は階級社会じゃないと言うけれど、、本質はそこじゃなくない。という話

〇犬は人を家族とみなしている



以前、犬は人を順位付けする軍隊のような階級社会と言われていたのですが、最近では家族みたいなゆるい関係性でつながっていると言われています。

犬は階級の上下ではなく、接する人のキャラクターによって自分の態度を変えるというのです。

例えば子供がお母さんだと怖いから言う事聞いて、お祖母ちゃんは甘いから言われても無視しよう、みたいな各個人によって態度を変えるみたいな感じです。

時と場合によって態度を変えるので、その姿があたかも家族に順位をつけているように見えたのが「犬は階級社会論」がまかり通った理由の一つです。

〇犬は小さなオオカミ?!



そもそもなんで犬は階級社会なんて言われていたかというと、根底には犬は小さなオオカミだという論がありました。

ご存じの通り犬の祖先はオオカミで、その習性を犬も受け継いでいるというのが根拠です。
※ちなみにDNA的には99%、犬とオオカミは一致しています。

そんなわけで、オオカミを観察したら犬の生態がわかると考えた動物学者は
オオカミを観察したら、、、、

上下関係の厳しい、バチバチの階級社会!!

これは犬も階級社会であるとなったわけです。

ただその動物学者の盲点は観察したオオカミが純粋な自然環境ではなく、
周りを柵で囲われた人工的な環境だったということです。

動物園の動物を観察しても、野生下の動物の生態がわからないように、
柵の中のオオカミをいくら観察しても意味はなく、本来のオオカミの生態とはかけ離れたものだったのです。

そこで野生のオオカミを観察したら「あれ、上下関係じゃなくない!」
わかったのです。

なので昨今は犬は上下関係ではなく、ゆるい家族のような関係性を犬は築いているとなったわけです。

〇だから何という話

犬は階級社会じゃなく、家族としてつながっているから厳しいしつけは必要ないという論調があります。

だがしかし、、、個人的に思うわけです、

家庭の方針によっては厳しいしつけの所もあるよなと、、、

それに今までは上司と部下の関係性だったのが、本当は飼い主はパパママであり、犬は子供のような関係性なんです。

と言われたところで、上司とパパママの違いの明確な線引きもないわけで。

なんだか、言葉をマイルドにして本質をニゴすパターンな気がしているのです。

トレーニングの現場にいてつくづく感じるのは、犬が本当に求めているのは「尊敬できる人」ということです。

気分にムラがなく、行動や態度に一貫性があり、自分を守ってくれて、
深い愛情で接してくれる人です。

なので階級やら、家族という上っ面の言葉ではなく、

目の前にいる飼い犬が求めているのは何かということを、

柔軟に考えた方が良い気がするのです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?