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spyamato
ああ、嗚呼 #我ら失敗団
来たよ来たよ! あの名物企画がなんと19回目ですって!
しっぱいだん、さあいってみましょう。
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わたくしの故郷は長いんである。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89035891/picture_pc_d96393d89e69a347a3ce717d785523db.jpeg?width=800)
でもって、こんなに長いのに、長い方向に沿った高速が無いんである。
つまり、国道をぶっとばすしか無いんである。
その日はほとんど端から端に近い移動をしなくてはならず、さすがの若きサイボーグ穂音さんもJRを選択したのであった。
なんとか仕事を終え、駅に駆け込む。ああ、間に合った、良かった。どのくらい安堵するかというと、このくらい。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89035920/picture_pc_9b4112648051e5cf60d240eb45a4ffee.jpeg?width=800)
三十歳になるまで、ずっと県内で働いていたのだが、
当時はもうちょっと本数があったような気がする。
久々に検索してみて愕然とした。
これが過疎県の真実だ。だから、高齢者が免許返納とか、どこの国の話だろうかということになる。
それでまあ、のんびり車窓を眺めつつ、うたた寝などしつつ西から東へ戻る。
はずであった。ゴトンゴトン。
なんだか、あの、流れいく景色が来た時と違うような。ゴトンゴトン。
いやいや、田舎の光景ってこんなもんでしょ。
悩んだ挙句、わたくしは問うたのである。
「車掌さん、一体どこへ向かって走っておりましょうか」
時々、間違い電話をかけてきて、あんた誰、とか言う方がありますな。いやいや、お宅がかけてきはりましたのや、そうでっしゃろ、お宅がこの電車に乗らはりましたのやで。
あんたはんは西へ向かっておいでです。
その瞬間、脳裏にスローモーションのように展開された記憶、あのとき確かに反対側のホームに、もう一本、そっくりの電車が、ああ、嗚呼。
もう一度みませう。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89035920/picture_pc_9b4112648051e5cf60d240eb45a4ffee.jpeg?width=800)
終電でなかっただけ、よしとしましょう。
あのな、ビジネスホテルなんてあらへんのやで。
お気持ちありがとうございます。お犬に無添加のオヤツを買ってやります。