仇討ち #わがやの治療法
じゃじゃん!
やってまいりました寄せ書きRADIO企画!
いつも大変お世話になっております。すべり込みセーフでおひとつお願いいたします。
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しょっちゅう風邪をひく子供であったわたくしは、しかも持病まであったので、母は風邪の気配に敏感いや過敏であった。
こそこそ。
鼻をかむ小児の穂音さん。
いやそーっとね。チーンとか音を鳴らしたらその瞬間に敗北です。それでも、どうやっても、母の耳はそれを逃さないのであった。お犬かよ。
あ、連行されました。じたばた。一切の抵抗諸行無常の響きあり。穂音の泣きっ面にドクダミ。
正確には、鼻の穴にドクダミ。庭に生えていたそれを母は、弥七の風車のように命中させたのである。
体験者がありましたら、もう抱き合ってお主よく生き延びてここまできたなあ、と讃え合いたいのです。名乗り出でよ勇者。
すごい匂いがいたしますわよ。
鼻水がこれで止まったことはなく、そのうち咽頭へ回り、順調に風邪をひくのであった。まだ、エビデンスとかいう言葉が輸入されていなかった頃の、日本のとある片田舎のお話です。
(グーグル先生によると、副鼻腔炎で奥の方に溜まっている人におすすめしておりますね。これはどの程度効くのでしょう)
今の住まいに越してきて、散歩などしていると、突然記憶がごおおっと蘇ったのである。空き家の前に茂っている、あの白い花をつけた一群は。
ドクダミ。
わななくわたくしを尻目に、白いお犬はその匂いを嗅ぎ。
おもむろに、めがけて、
チッコしたのであった。
でかした、とわたくしはお犬を抱きしめた。
お気持ちありがとうございます。お犬に無添加のオヤツを買ってやります。