見出し画像

番外編・ジャパニーズラップとサイタマノラッパー〜島生活3ヶ月経過〜

どうも!
OgusuYujiです。

ご無沙汰しております。
それなりに予定が詰まった1ヶ月間でしたが、なんとかやってます。

いつもは鹿児島県の長島に移住した体験談をnoteにつらつら書いていましたが、今回はジャパニーズラップについて書きたくなったので、今までとは脈絡なく好き放題書こうと思います(笑)ちなみに主観が多々含まれているため、実際の歴史と異なることもあるかもしれませんが、ご容赦ください!


以前、自分が長島に移住した理由を書いたプロローグにあたる部分でラップにハマったことを書いていた通り(記事はこちら)、僕はRhymesterやZEEBRAやNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDをきっかけに中学生〜高校生の時にジャパニーズラップにどっぷりとハマった時期がありました。

1999〜2000年ぐらいの頃だったかと思います。

その頃のジャパニーズラップは、キングギドラ、MICROPHONE PAGER、Rhymester、BUDDAH BRAND、スチャダラパーといった90年代に大きなムーブメントを作った伝説的なラッパーが第一線で傑作を残す活躍をしてたり、BBOY PARKのような革命的なイベントがあったり、KICK THE CAN CREWやRIP SLYMEがメジャーデビューしたりとそれはもうジャパニーズラップにとにかく勢いがありました。

どんどんと全国各地に現れるスキルフルなラッパー達。
タワレコやDISC UNIONに拡がるHIPHOPのコーナー。
Technicsのターンテーブルに憧れる高校生。
まさしくその瞬間ジャパニーズラップは一時代を築いていたのです。


ですが、数年経過した頃に、ジャパニーズラップに、少し変化が現れはじめました。おっかないギャングスタなラップが増えてきていたのです。
ブリンブリンのアクセサリーをつけたり、ビーニーを巻いた強面のあんちゃん達の音楽はそれまでのラップから異質に見えていたと思います。アンダーグラウンドではないラップは「セルアウト(=商業的な路線に走ること)」という言葉に括られDisされる的になり、文化の拡大に寛容ではなかった。

そしていつしか、地上波で放送されていた「流派R」といった番組の終了を迎えたり、HIPHOPの雑誌が休刊されたり、老舗レコード屋が潰れてしまったりと、不遇の時代を迎えることになりました。


しかし、約10年の時を経て「フリースタイルダンジョン」という地上波放送によって、ラップの技術が凄まじく、且つ面白く進化していることを世に知らしめるのです。しかも高校生が出場する「高校生ラップ選手権」が存在し、甲子園のように学生の羨望のシンボルになっている。

今、「フリースタイルダンジョン」「高校生ラップ選手権」そしてAbemaTV、WREP(ラジオ)といった日常的にジャパニーズラップが発信される時代に突入し、かつてない金字塔が打ち建てられようとしています。

そして、その進歩を支えていたのは、倫理的な観点でもラップを推進するZEEBRAやRhymesterといった僕が学生の頃に大好きだったラッパーや、MCバトルの技術を飛躍的にあげたMSCの漢や妄想族の般若、そしてジャパニーズラップの不遇の時代に支援をし続けたサイバーエージェントの藤田社長といった数々の功労者が存在してました。

厳しい時代がありながらもその灯火は消えることなく人の心に残り続けていたというわけです。そしてその灯火は一時代を築いた人たちから、新たな時代を作るルーキー達にバトンが託されたのです。
こんなに苦しく美しい話しがありますか。。。(涙)

最後に、僕が個人的にもう1人、このジャパニーズラップの功労者だと感じているのが映画監督の入江悠さんです。

「SRサイタマノラッパー」という作品をインディーズで3作制作し、テレビ東京の深夜ドラマでドラマ版サイタマノラッパーを制作した監督です。

あくまで僕個人が受け取ったメッセージですが、この映画3作は一貫して「なぜラップが好きなのに世の中は認めてくれないんだ。でもどうしようもなくラップが好きなんだ。だからラップを続けるんだ」という、まさにラップの不遇の時代に作られ、その不遇の時代を映し、ラップにスポットライトを当て続けた作品だと思います。

ジャパニーズラップが不遇の時代を乗り越え、いまこの輝かしい瞬間を迎えている姿を、映画とドラマという形に残しています。ドラマのクライマックスに僕は初めて映像作品で号泣してしまいました。

だいぶ偏りがあると思いますが、ジャパニーズラップは浮き沈みのあったムーブメントです。一体いつまでこのラップブームは続くのだろうという不安が晴れることはありません。ただラップが好きなんだという思いがいつまでも人の心に残り続けてくれればいいなと願い、これからもシーンを追い続けていこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?