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2018年クランクアップ〜島生活10ヶ月経過〜

クランク‐アップ
〘名〙 (洋語crank up) 一本の映画の撮影を完了すること。撮影終了。

忘れもしない、映画撮影期間の思い出。

12月5日は船上撮影だった。

そして、自分自身長島に移住し、映画「夕陽のあと」に関わってちょうど10ヶ月のときだった。

綺麗な夕焼けを狙って撮影がおこなわれる予定だったが、撮影の頃合いになると空は雲が覆っていた。

自然にはかなわない、自然は偉大だと思った。

俳優、そして監督含めスタッフや、地元の協力者たちが沖合いの撮影船から夕焼けの差し込む瞬間を願う。

粘っていると、雲と雲のわずかな隙間から夕陽が差し込み、見たことがない幻想的な風景を目の当たりにし、今までやってきたことが報われたような気がした。

決められた撮影期間、この瞬間だけ集った俳優やスタッフのみなさん。
この作品のために力を貸してくれた大勢の長島町の子どもたち、保護者たち、協力者の方々、スポンサーのみなさん。
たったひとつの作品の刹那にかけた思いの数々。

人の繋がりもまた偉大だと実感した。

2018年12月9日。

約2週間に及ぶ撮影が終了した。
当日は清々しさで心が満たされた。

少し時間が経った今は、この2週間を思い返すと目頭が熱くなる。

同じことをやろうと思っても、二度とできないだろう。
奇跡なのかもしれない。

映画は偉大だと強く強く思った。

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2018年。平成最後の年。

それまで勤めていた仕事を辞め、生まれ育った東京を離れて、鹿児島県最北端の長島に暮らし始めた。
見知らぬ地の映画を作っていく決意をした。
結果として、自分史上最高にドラマチックな1年だった。

2018年関わっていただいた多くの皆さま、本当にありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。


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