車でロシアを走る準備(2019)
車でロシアへ行くためには、車輌を一時輸出することになるため通常の旅行では行わない手続きが大きく増える。多くの書類が必要だったり手続きに時間がかかるので、かなり早い段階から計画を立て実行していくことが必要になる。
出発の半年前くらいからルートや予算の計画を考え始め、3ヶ月前から実際に準備を進めた。今まで旅行で計画を立てるといったことをしてこなかったのでこれはとても良い経験になった。
(※2019年当時の事情のため現在とは異なる事が多くあると思います。またその時のメモやメール、記憶を基に書いているのでもしかしたら記述不足や間違いがあるかもしれませんがご了承ください。消費税率変更等で記載の金額と違う場合もあります)
・6月初頭~7月下旬
○フェリー予約
ロシアへの定期便は現在、韓国のDBSクルーズフェリーのみ。鳥取境港から韓国東海を経由し、ロシアのウラジオストクへ行く航路。
まず最初に境港事務所へ電話で問い合わせをし、その後はメールでやり取りを行った。
・パスポート(顔写真のあるページがすべて見えるもの)
・ロシアビザ
・車検証
・車の写真
料金は全て現地で現金払い。
ビザの写しは後日で構わないとのことなので、大使館からの受け取り後にメールで送付した。
当初は3週間の予定でしたが往復どちらも希望日の便が満席だったため、往路は後ろに1週間、復路は1週間後の便も満席で2週間後にずらした便に変更。観光ビザギリギリの30日間の滞在とした。
先にビザを取ると希望の便が予約できなかった場合に予定を短縮するか申請し直すしかなくなるので、日数に余裕のない観光ビザの場合は先にフェリーの予約をする必要がある。
2ヶ月前に問い合わせても席が埋まっていたので、かなり早い段階でフェリーの予約をするべきだと思った。
境港(往路)での支払い
・チケット代金:33,200円 境港-ウラジオストク 往復大人1人
・海上運賃:700USD(※)
・THC:2,000円
・CFS:5,000円
・Doc.fee:4,320円
ウラジオストック(復路)での支払い
・海上運賃:600USD(※) ウラジオストクー境港
境港(帰国時)での支払い
・THC+CFS+Doc.feeのトータル:11,320円
海上運賃は車輌によって往路は700~1000USD、復路は600~900USD。
※出発2日前の為替レートで現地通貨払い
○車の通関予約(日本側)
フェリー会社から紹介してもらった上組さんという業者の担当者に電話やメールで問い合わせ。その後、通関で必要になる書類のフォーマットが郵送されてきた。
・自動車一時輸出入申告書(送られてくるフォーマット)
・パスポート(顔写真のあるページがすべて見えるもの)
・車検証
・登録証書
帰国日が決まっている一時輸出だったためか、私の場合は通関代金は無料。片道のみや帰国日未定は輸出扱いとなり車両価格に応じた関税が掛かるらしい。
○車の通関予約(ロシア側)
フェリー会社から紹介してもらったLinks,ltdという現地の通関業者。英語で対応してもらえるので、ロシア語が判らなくても問題無い。
通関の他に自動車保険(日本の自賠責保険)やSIMカードの購入、両替、ホテルまでの送迎を行ってくれる。現地でとても親切に対応してくれて非常に助かった。
・パスポート(顔写真のあるページがすべて見えるもの)
・ロシアビザ
・日本の運転免許証(両面)
・国際免許証(表紙と顔写真のあるページ)
・登録証書
・自動車検査証
・車の写真4枚(前、後ろ、横、車体番号)
往路での支払い
・港湾使用料:5000RUB(78USD)
・通関手数料:150USD
・海上保険料:15USD
・自動車保険料:約100USD(1ヶ月)
復路での支払い
・港湾使用料:5000RUB(78USD)
・通関手数料:75USD
事前に問い合わせをすれば日本円での支払いにも対応してくれる。日本では高額のルーブルには両替できず日本円しか持っていなかったが特に問題なかった。
次は車輌と人が出国するための手続き。
この辺は多くの人が行っているので詳しく紹介しているWebページなどを参考にして進めた。
○査証申請 6月~7月(フェリー予約確定後)
経費削減のため、自力で申請を行った。
バウチャー取得、EVA申請をして大使館へ持参する必要がある。
その時期は忙しく受け取りに行く時間がなかったので、大使館での申請は札幌に住んでいる同行者にお願いした。
他の手続きで使用する場合があるので申請前にコピーやスキャンを取っておくとなにかと便利。
観光ダブル30日、自動車旅行(AUTOMOBILE-TOURISM)で札幌の大使館に申請。受け取りが無料になる15営業日以上経った7月頃に受け取った。
・バウチャー:13.71EUR(一人分。Paypalにて決済)
・ビザ:0円
・証明写真:800円
○国際免許証 7月中旬
免許センターが遠いので、最寄りの警察署で申請。郵送受け取りにしたので余計に経費が掛かった。しかし免許センターへの往復の交通費と掛かる時間を考えれば安い。
・交付手数料:2350円
・郵送代:900円
○登録証書 7月中旬
こちらは管轄の陸運局へ行く必要がある。
7月に車検だったので、運輸支局で車検を受けに行くついでに申請。
パスポートの原本が必要で、コピーは不可。1時間ほどで発行された。料金は無料。
以前作成した証書は当時にも指摘したが修正してもらえず仕方無くこのまま送ったらやはり受け付けてもらえず、再び陸運局に赴き正しい記載に直してもらった。このままだと通関で問題が発生する。
・登録証書交付申請書
・車検証
・自賠責保険証書
・パスポート原本
・印鑑
○国際ナンバー
登録証書発行後、JAFで紹介された小松自動車工業さんに依頼して製作してもらった。
(小松自動車工業株式会社 TEL:03-3474-0211 FAX:03-3474-0436)
電話でやりとりをして、FAXで注文書が送られてくる。記入したら注文書と登録証書を郵送かFAXで送付。
指定口座に入金後、約10日で完成したプレートが届いた。
折角の機会なので、原付二種用のプレートも製作してもらった。
費用は車用は5700円、バイク用は2600円。
○Vehicle IDシール
車に貼る国際識別記号のシール、いわゆるビークルID。欧州周辺ではプレート自体に登録国が書かれおりその代替品。
JAFに用事があった友人に頼んで買ってきてもらった。2枚で500円だったと思う。
かなり大きいので貼る場所に悩む。ここまで大きな物を車体に貼るのは嫌だったのでルーフボックス後部に貼り付けることにした。
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