【字幕投稿報告】Kurzgesagt:We Need to Rethink Exercise – The Workout Paradox

Kurzgesagtの「運動の効果、見直した方がいいんじゃね?」という動画について、字幕を投稿した。けっこう驚きの内容だった。

概要

ダイエットについては、ある程度の知識が流通している。

・体脂肪は1kgあたり7000kcalぐらい。
・一日のカロリー消費量は活動レベルや性別で異なる。
・摂取量を消費量が上回れば、その分脂肪が減る。
・運動で消費量を増やすか、摂取量を減らすか、その両方かで痩せる
・基礎代謝を上げると痩せやすい。下半身の筋肉を鍛えるといい。

ダイエットに興味があれば知っていそうなことのまとめ

さて、今回の動画は「運動しても期待通りには痩せられない」ということを示すものだ。かなりギョッとさせられる。

いつもより300kcal分だけ多く運動したら、そりゃ300kcal分の体脂肪を減らせるんじゃないの?そんな合理的なはずの考えに誤りがあるという。

というのも、身体は運動の有無によらず、一日のカロリー消費量を一定にしたいからだという。

そうは言っても、活動自体に要するカロリーには物理的な根拠がある。そうじゃなくて、運動でカロリーを使ってしまったなら、身体が節約モードに入ってしまい、頑張った分をとりもどしてしまうということだ。

朝に300kcal分の運動をしたなら、その後無意識に活動レベルを下げてしまう。階段よりエレベーターを使い、人と話すときも座りながら、入眠も早めに。加えて、体内の各臓器の活動レベルも下がる。

そんな一連の節約で、結局はかなりの部分が巻き返されてしまうのだという。だから運動によるカロリー消費は体脂肪を落とすうえでは割に合わない。

だが、臓器の活動レベルを落とすことは健康につながる。日頃、カロリー予算が余ったら、各臓器はとりあえずそれを使いきっていたらしい。それは傷の炎症を長引かせて慢性化させたり、ストレスのレベルを上げたりという副作用をもたらす。どうやらカロリー予算を余らせると、体脂肪に反映されない形でも不健康な帰結を招くようだ。

雑感

動画の投稿直後、ちょっと入り組んだ話だし、字幕をつけながら理解していくか…というぐらいの感想だった。Redditを見てみるとかなり批判が渦巻いていた。情報源の評価が高くないとか、その論文に批判がでているとか。

これについてはソースドキュメントも確認しながら勉強していかなくてはならないが、それをする時間がとれるかどうか。

ちなみに、ピンときたことがある。Kindleオーディブルのラインナップに『運動の神話』という書籍があったのだ。これは共通のネタもとではないか。

さらに、この運動の神話はけっこうな話題作だったらしく、『ゆる言語学ラジオ』や『ブックカタリスト』でもピックアップされていた。そちらを聴いてみると、この動画と似たような内容が紹介されていた。

併せて聞いてみると、この動画の内容がさらに入ってくるかもしれない。

翻訳の苦労

何か最近、短時間のうちに同じ説明を繰り返すようなテキストになっていないだろうか?そうなると、こちらも訳していて混乱してしまうし、文章が単調化しないように気を配らないといけない。

もちろん今回も英文法や頻出単語に何を充てるかなど、苦労したのだけれど、それ以上にテキストが洗練されていないんじゃないかという点が気になった。