ウクライナの花の髪飾り「ヴィノク」

ウクライナ人はお花が大好き。
Kyivの公園や歩道、各家庭のお庭には春から夏にかけて色鮮やかな花が咲き、街を華やかに色づけてくれています。

街の花々

そして、ショッピングモールや駅前には色とりどりの花が並ぶお花屋さん。
国際女性デーや誕生日、バレンタイン、友人に会う日のちょっとした贈り物としてお花をプレゼントする文化があります。
髪飾りのヴィノクの他に、伝統衣装の「ヴィシヴアンカ」や無形文化遺産の「ペトリキウカ塗り」にも花のモチーフが取り入れられています。

ヴィシヴアンカ

街を歩いていると窓の鉄格子や外壁に花のモチーフがそっと隠れていたり、街を歩くだけでウクライナ人の花を愛する文化が伝わってきました。

さて、今回のテーマのヴィノクについて
ウクライナの子供や未婚女性がお祝いの際に着る伝統衣装。
2014年の革命以来、その価値が見直され「ウクライナの伝統的な衣装を大切にしたい」という気持ちから、多くの女性が結婚式にヴィシヴアンカやヴィノクを着用するケースが増えたり、日常生活の中に少しずつ取り入れられています。
今やヴィノクは単なるファッションではなく、ウクライナの民族の誇りの象徴の一つになっているとも言われています。

ヴィノク自体が太陽の象徴とされていますが、他にも栄光、勝利、平和といった意味も込められています。
国境を越えて避難する際、荷物はそんなにたくさん持ち出せませんでしたが、私は家族や子供たちの無事、ウクライナの平和への願いを込めて、ヴィノクを大切に日本まで持ち帰りました。

私が持っているものはリボンがありませんが、一般的なヴィノクには色鮮やかなリボンがついています。
花やリボンにも意味があるようなのでまとめてみました。

代表的なお花と意味
・薔薇: 愛
・ユリ: 純粋
・ヤグルマ菊: 謙虚
・ヘザー: 独立
・牡丹: 長寿
・月桂樹: 成功
・デイジー: 平和と優しさ
・イモーテル: 健康
他にもポピーやひまわりもよく使われていますがお花の意味を見つけられませんでした。分かり次第更新します。(ひまわりはウクライナの花です)

リボンの色と意味
・薄茶色: 大地
・黄色: 太陽
・緑色: 美しさと若さ
・水色: 強さと健康をもたらす空と水
・オレンジ: パンの象徴
・バイオレット: 知恵
・真紅: 真実と誠実さ
・ピンク: 繁栄

ウクライナに栄光を。ウクライナの美しい大地に平和を。ウクライナに真実と愛を。ウクライナの人々に健康を。

この記事を書きながら、そう願わずにはいられません。
私の愛する家族、愛する文化、優しさにあふれたちょっとお節介な街の人々。リスが走り回り小鳥が歌う公園。
私の大切なものは今ウクライナにあり、破壊されそうになっています。

この記事を読んでくださった皆さまに、ぜひウクライナの平和への祈りとご支援をお願いできましたら幸いです。
※大使館や赤十字、国連UNHCRなどが募金活動を行なっています。