部活経験はその後の生き方にも関わっていく

毎日の部活を始めたのは高校生。中学でもやりたい気持ちはあったのだけれど、部員が全員女生徒って事で敬遠した。それ以外にやりたい事もあったと言う理由もある。

絵心も創作系の技術もなく、芸術選択科目も音楽にしていた。中学で懇意にしていた友人もクラッシック音楽好きで影響をかなり受けた事もあり、管弦楽器に興味が湧いていた。

で、高校の部活紹介から吹奏楽部に体験入部。体格も良かった事もあって、いきなりチューバパートとなった。勿論、吹奏楽自体は未経験。中学で一時合唱部にいた事はあるけれど、声と管楽器ではかなりの差異があると思った。

巷では文化部扱いの吹奏楽部。だが実質は運動部である。基礎体力づくりから始まり、呼吸法、歌口(マウスピース)の取り扱いと音出し、音階の運指などやる事や覚える事も多かった。特に体力づくりは集合してからランニング2km、腹筋、背筋などなど。それも日に日に負荷が増えて行き、4月入部で夏過ぎには腹筋が割れてくる状況。

9月の文化祭に向けてのスケジュールもタイトなので、焦るけれど楽しい。難しいけど充実感。合奏練習となるとプレッシャーもあるけれど、和音が決まった時や曲としての体が決まってくると爽快だし、まさに音を楽しめる感じがしていた。

ついで学区内高校が集まる地区音楽会、学区内全員で集まって楽団を構成する中央音楽会など、練習は日に日に厳しくなるが、壮大な音楽を作り上げる喜びを感じた。技術の無さや体力、表現力も無い初心者がチャイコフスキーとかホルストの曲演奏に参加できるとは思っていなかった。狭いバックヤードから上がる舞台。そこから見る2000人規模の観客。演奏の前後で鳴り響く拍手。高校時代にこの経験は何事にも代えがたいものであった。

結局、高校二年の時に楽器を購入。スタンダードにヤマハのYBB-321。これは4本ピストンの楽器で演奏も楽だし、音の表現も若干増した。楽器は今でも持っているし音出しとか簡単な曲も演奏したりしている。

継続してできる趣味としての管楽器演奏。ただ音を出して譜面通りに音符を追っかけるだけでは聞いている観客は満足しない。指揮者の思う曲の景色、作曲者の意図する曲の意味や表現、そして演奏者が曲の雰囲気を作り、様々な楽器が重なり合って曲の厚みや強弱で感性を震わせるものが作られる。

この一連の動きは自分の生き方や仕事にも役立っている。今後も管楽器を続けて行くのだろうと思う。チューバ以外にもユーフォニアムも保有してしまっているから。

この記事が参加している募集

部活の思い出

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?