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ストーリーが求められる時代。ビジネスにも活かせる映像シナリオ制作術

映像のシナリオ作成術は、映画やドラマなどのエンターテイメントだけではなく、ストーリーが求められる時代のビジネスにも活用することができます。
動画コンテンツはもちろんのこと、サイトやメディア記事などマーケティングに必要な各種コンテンツ、プレゼンテーション・ビジネス文書の作成、さらにはセミナーの掴みのトークとして。
ビジネスで「ストーリー」が求められる、あらゆるコンテンツ、場面で活かせるはずです。

ストーリーを描くこと、ストーリーを伝えることは、19世紀末の映画誕生のタイミングから、デジタル映像全盛期の今に至るまで、長い間映像が得意としてきたことです。

"ヒトを映し、そこにある物語を描く"それが映画(映像)の本質。

今回は、これまでさまざまな映像制作に関わってきた私の経験から、ストーリーが求められる時代の中で、ビジネスにも活かせる映像シナリオ制作術を紹介したいと思います。

1.実はストーリーよりもキャラクターが重要

映画やドラマの場合、実はストーリーよりもキャラクターが重要だと私は考えています。主人公の人間性や性格、抱えている想いなど、キャラクター自身に魅力がなければ良いドラマは生まれないと考えています。実は、キャラクターに魅力があるからこそ、良質なストーリーが生まれます

例えば、寅さんが出ない「男はつらいよ」や、イーサン・ハントが出ない「ミッションインポッシブル」って、面白い映画にはなり得ないですよね。
寅さんがいるから毎回恋をして大騒動が起きて物語が生まれるし、イーサン・ハントが悩むからドキドキハラハラが加速する展開が楽しめるのではないでしょうか?

ストーリーありきで、キャラクターを蔑ろにした映画は感動や共感を生むことができません。そこで描かれるのは単なるエピソードの連続になってしまいます。

この考え方はビジネスにおけるストーリーづくりにおいても同じだと思います。
共感を得るという目的で"ストーリー"に固執するのではなく、まずは、キャラクター、つまりは自社をしっかりと見つめるようにしましょう。
それがストーリーを描く出発点になります。

2.ストーリーは創作ものじゃなくて、切り取り、描くもの

ストーリーは都合よく創作するものではなく、キャラクター(主人公)の人生の1部分を切り取り、描くものです。魅力的なキャラクターを描くこととストーリーを描くことはイコールだと思います。

ビジネスの場合でも同じです。
会社(もしくは人)という主人公の"人生”の中で起きた出来事の一部分を切り取り、描くことがストーリーづくりです。

意図的に都合よく創作されたストーリーには共感を生むチカラはありません。
それは誰かの真似であり、机上の空論であり、血が通っていないからです。そんなストーリーは物語がよくても、キャラクターが立っていないはずです。

3.感情を揺さぶるストーリーづくりは、実は論理的に組み立てられています

意外に思う方もいるかと思いますが、共感を生み、感情を揺さぶる映画や映像コンテンツのストーリーは、大体がとても論理的に組み立てられて作られています。
シナリオを作成する際は、So What?(つまり?) /Why So?(なぜ?)というう質問を繰り返しながら、"質問""答え"を繋いで考えていきます。

実はこの「なぜ?」に対する答えこそ、共感を得て感情を揺さぶるポイントであり、そこに物語が生まれます。
この方法を行うことで、自社が行ってきたこと、これまでの取り組みや歩みといったフォーカスすべきポイントを論理的に整理することができ、客観的に自社を見ることができます。

そうするとことで、語るべきストーリーを見つけフォーカスを当てる。そして、ストーリーを切り取り、描くことができるはずです。
これを省略して、単にストーリーを作ろう!とするだけでは、なかなか見つけることはできないんですよね。おそらく筆を手にしたまま、ノートと睨めっこするだけの時間が続いてしまうだけになると思います。

4.シナリオの考え方は様々な情報発信に活用できます

今回ご紹介したシナリオを作成する際の考え方、キャラクター(会社やサービス)を重要視し、So What?(つまり?) /Why So?(なぜ?)というう質問を繰り返しながら、"質問""答え"を繋いで考えていくという方法は、動画制作以外でも、企業が発信するさまざまな場面で活用できます。

コンテンツを使ったSNS上でのマーケティング活動、外向けのパンフレットやリーフレット制作、提案用資料作成、そして会社の理念作成や新人教育の場などにもつかえるはずです。

実際に弊社の映像制作が業種業界問わず、幅広いクライアントに対してサービスをー提供できているのは、この方法でクライアント企業やサービスを理解し、切り取るべきストーリーを描いた提案をしているからです。

4.まとめ

私は学生時代、根っからの映画青年、言い方を変えるとただのオタクでした。映画の批評本からシナリオ雑誌、海外のシナリオの翻訳書籍まで読み漁り、自分の映画を作ろうとインプットとアウトプットを繰り返した生活をしていました。

これでも一応、自分が監督した長編映画が劇場公開されるくらいまではいったんで、とりあえずは結果でたのかなと自分では思っています笑

映画でもNEWS番組の1コーナーでも、全ての映像にはキャラクター(ヒトやモノ)がいて、ストーリー(物語や体験)があります。企業のサービスや商品のプロモーション動画でも同様です。
キャラクターの人生の一部を切り取り、制限された時間(再生時間)の枠の中で、共感してもらえるストーリーをどうやって描いていくか。それが映像に関わる私たちの最大の仕事であり、繰り返し行っている作業です。

昨今のビジネスにストーリーが求められる状況において、映画のシナリオ制作術は、企業が発信する動画コンテンツの制作だけではなく、さまざまな情報発信に役立つはずです。

弊社では動画の制作はもちろん、動画を内製化する際のコンサルティングやプランニングなど企業が動画を気軽に作って活用することをサポートしています。

お仕事についてのご相談はお気軽にお問い合わせください!

メール:movie@sunkleio-t.com





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