窓灯 誰かの暮らしのぬくもりが電車の音に溶けていく夜の


窓が好きだ。正確に言えば、人が住んでいる家の窓が好きだ。
その窓の中で、どんな暮らしが営まれているのか想像すると、とても温かい気持ちになる。
見知らぬ家族の温かな団欒の様子を勝手に想像して、癒される。
特に、夜の窓灯りが好きだ。
とても懐かしく、どこかに還りたいような気持ちになる。
もちろん、どんなに幸福そうに見える家庭でもそれぞれ悩みを抱えている。
だから、幸福な家族の暮らしを想像することはあくまで私のエゴイズムである。
家庭というのは面白いもので、どんなに幸福そうに見える家族でも多かれ少なかれ悩みを抱えている。
そんな家族を、家庭を包み込む家や窓は、時に外界から家族を守る要塞であり、時に小さな壊れやすい箱のようなものだと思う。

家庭や家族の営みを感じることができる窓が、好きだ。

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