見出し画像

そもそも「ホームシック」って何よ?

どうも、Dogaです。

皆さん「ホームシック」ってかかったことありますか?

僕もトロントに来てからほぼ3ヶ月が経ったのですが、今のところ特に異常なしです。実は僕、今までホームシックとやらにかかったことがなく、海外生活3ヶ月というのは人生初記録ですので、そろそろ来るものなのかとか思っていたのですが、まだ訪れません。

僕は18歳で故郷を離れて一人暮らしを始めて以来ずっと一人ですが、今までもこのホームシックとやらにかかったことがありません。過去、故郷を想う時はありましたが、致命的なほどの辛さを味わったことがありません。「故郷に帰りたい!」と思ったこともありません。

そんな僕にとって「そもそもホームシックって何なんだ?」くらいに思うようになっているのが正直なところです。ということで本日は改めてホームシックについて色々考えてみました。

そもそもホームシックって何よ?

ということでまず気になってgoo辞書の国語辞書で「ホームシック」という言葉を調べてみました。

《homesicknessから》故郷や家庭を懐かしみ、異常に恋しがる気持ち。郷愁。懐郷病。

説明が薄い。

それでは「homesickness」を調べてみようと思い、日本から持ってきた懐かしの電子辞書で英語の意味調べてみました。しかし「故郷を懐かしむ」くらいしか説明されていません。ん〜腑に落ちない。

ということで次は電子辞書の広辞苑「ホームシック」という言葉を調べてみました。

家庭や故郷を離れている者が陥る、ひたすらそこに戻りたがる精神状態。懐郷病。

うん。少し核心に近づいてきたか?しかしなんだかまだ分かるようで、分からない。「ノスタルジア」と何が違うんでしょう?ということで「ノスタルジア」という言葉を広辞苑で調べてみました。

故郷をなつかしみ恋しがること。また懐旧の念。郷愁。ノスタルジー。森鴎外、即興詩人「われ若し山国の産まれならば、此情はやがて世に謂う思郷病なるべし」

おいおい、「ホームシック」とほとんど同じじゃないか!しかも森鴎外が日本語に訳したデンマークの小説の一節も出てきてるし。今知りたいのはそんなことじゃないんだよ!

まぁ精神的にまずい状態なんだということは十分に理解しました。しかし身体的な状態、行動としての状態がイマイチよく掴めないんですよね。

ということで英語「homesickness」をWikipediaで調べてみました。するとついに結構詳しく説明されている箇所を見つけました。

Homesickness is the distress or impairment caused by an actual or anticipated separation from home. Its cognitive hallmark is preoccupying thoughts of home and attachment objects. Sufferers typically report a combination of depressive and anxious symptoms, withdrawn behavior and difficulty focusing on topics unrelated to home.(Wikipedia参照)

ホームシックとは現実、想像に関わらず故郷から離れることによって引き起こされる苦悩、心的損傷のことである。その認識的特徴は、故郷やそれに付随する物事に夢中になる考えのことである。ホームシックに苦しむ人は主にうつと不安から成る精神状態に陥り、故郷に関する事柄以外すべてに困難を感じるようになったり、引きこもるようになったりすると言われている。(Doga 訳)

なるほど、心身ともに結構まずい状態のようですね。家からも出たくなくなり、うつに似た症状が出てくるとのこと。やはりその視点から考えても僕はまだホームシックにはかかっていないでしょう。やる気に満ち溢れておりますし、今も外出したくてたまりませんし。(-20℃を超えるような日以外に限る)

精神の「U字曲線」

初めて海外で生活すると誰もが精神状態の「U字曲線」を経験すると聞いたことがあります。詳細は覚えておりませんが、海外生活後、精神状態が良い状態から悪い状態、そしてまた良い状態へ移るまでの心的プロセスのことです。浮き沈みの激しい人もいるため時には「W字曲線」と呼ばれることもあるようですね。

渡航直後はいわゆる「ハネムーン期間」でウキウキが続きます。目の前がもうキラキラで現実が見えていない状態なんでしょうね。そして時が経ち現実が見えてくるようになると、小さなストレスが積もっていくようになり、精神状態が悪化していきます。しばらくはその精神状態が続くことでしょう。更に時が経ち、俯瞰して物事が捉えられるようになり、ストレス要因にも免疫がついてくるようになってくると精神状態が回復を見せるようになるのです。

となるとおそらく、U字の底の部分が「ホームシック」という精神状態なのかもしれません。実際このプロセスを踏むまでにどれくらい時間がかかるのか覚えておりませんが、もしかしたら僕はまだ「ハネムーン期間」なのかもしれません。

今海外で生活されていてこの記事を読んでいらっしゃる方の中でもしかしたら、「そんな時期あったな〜」と思っていらっしゃる方もいるかもしれませんし、今まさにその困難に直面している人もいるかもしれませんね。

Dogaはホームシックにかかるのか?

ではこの先僕はホームシックにかかるのでしょうか?前述した通り、僕は比較的若い年齢で故郷を離れているため、故郷にいない時間はもうかなり長いです。

当然、故郷の町を離れることと、日本という土地を離れることとでは、言語的、文化的、社会関係的環境のレベルに天と地との差があることでしょう。

言語も違えば、生活習慣も違い、かつ日本にいた頃の知り合いもこちらにはいません。嘘です。彼女と一緒に住んでいます。しかし彼女は日本人ではないので言語的、文化的にこれまた違います。もうややこしい。ただ辛い時に話を聞いてくれる人がいつも側にいてくれるというのは精神的にはかなり大切なのかもしれません。僕がそのおかげで助かっているのも少なからず事実だと思います。

また過去とは違い今はLINEやSkypeで日本の友人とスマフォでいつでも話すことができるような時代です。それは「物理的な距離」と「精神的な距離」が必ずしも比例せず、今まで以上に異国が近くに「感じる」ような時代とも言えるでしょう。

そのような時代で人はどれくらいの確率でホームシックにかかるのでしょうか?個人的には過去に比べて減ってきているのでは?と推測しています。そのような研究をしている論文があれば読んでみたいくらいです。誰か知っていたら教えてください。

なお、今回自分なりにホームシックについて綴ってみましたが、本当に辛い思いをしている方々もいらっしゃるのも理解しております。

しかし、誰もが「かかりうる」症状だと思いますので、他人事ではなく自分ごととして思考を深めていくことは大切なことだと思います。

皆さんも異国の地で暮らす覚悟を決めた以上、日々の生活を通して生じる気づきや、感覚を改めて捉え直してみてはいかがでしょうか!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?