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東北旅 帰京

夢の時間は
長くは続かない。

本当のこと言うと、
この旅行で、もう
関東には戻らないかも
知れないと思っていた。

だから、通帳や印鑑は
バッグに入れていた。

その予感は、
当たっていたのかも。

海に身を任せようとした時も
おばあちゃんが言葉をくれた時も。

その時、その時で、
願えばたくさんの
選択肢が現れる。

自分で何を選び取るか、
それはその時の直感を
選べばいい。

自分と向き合って。

私には、まだお志事がある。

決して、それは今の仕事に
しがみついている訳でもなく、
必要とされているからだ。

今、私は自分の新しい魅力を
自信に変える作業をしているだけ。

現実を踏みしめながら。

一度、ゼロになった自分。

その中でここまで歩んでこれた
自分を心底、褒めたい。

そして、自分の傷と
向き合った自分を
心底、褒めたい。

まだ、不安になる時もあるけれど、
その不安と向き合って
生きていきたい。

ちゃんと、自分の足で。

自分で自分を救い出す
救済の旅。

旅行に行く前に
友人の占い師さんが
言っていた言葉だ。

行ってよかったよ。

本当にありがとう。

私は、独りじゃない。

都会の電車。
帰りの電車から見える
景色はコンクリート。

それが、おかしい訳じゃない。
これも現実。

堂々とそびえるビルも
嫌いじゃない。
むしろ、好き。

けれど、今まで
それが人間の在り方の
正解のように思っていた
自分を恥じたい。

頭だけで理解しようと
していた自分を恥じたい。

「豊かさ」とは、
物質ではない。

心の底から
そのものが放つ
魅力に気づいた時に
現れるものだ。

それは、
自分のことも同じ。

自分で、自分の魅力を
発掘していく。
それは、宝物を探し出すように
楽しいことなんだ。

人は、どうしても
ないことに意識が
向いてしまう生き物だ。

何故って、
そうしないと
死んでしまうからだ。

だから、
モヤモヤを感じたら
チャンスだ。

それは、夢の始まり。
それは、運命の始まり。

奇跡が始まるサインだからだ。





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