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企業サイトに「人格」を。ぼくには「やさしさ」を。

どうも、おはよう!会えなかった時のために、こんにちは!こんばんは!おやすみなさい!えんどうです。

note PROユーザーであるKIRINこのようなポストをしていた。タイトルの通りにサイトリニューアルの裏側を綴ったものだが、自社サイトリニューアルを経験したことがる方ならば身をもって体験済みだろうが、決して楽なものではない。むしろ、過去の自分たちや制作者との関係を見せつけられるような心持ちにもなり、大変な苦汁を味わうことすらある。

しかし、上で紹介しているKIRINのポストは、そんなサイトリニューアル時の苦悩具合をきれいさっぱりにまとめているのだが、それはKIRINが出していきたいと標榜する「人格」を意識してのことだろうことがよく理解できる。

そこで、こんなにもキレイにまとめてしまえることの偉業度合いを知るべきだろう。

壮絶な闘いの連続、それがサイトリニューアル

リニューアルを希望する人間たちの欲望や魑魅魍魎、さらには有象無象を形にしようと必死にもがくデザイナーと、それをどうにか可視化しようと懸命に血反吐を吐くような思いを抱きつつコードを仕上げてくれるエンジニア、何よりもバグチェックや細かい点にまで必死に目を凝らすリニューアル希望者たちとの壮絶な闘いを描くプロジェクト。

それがサイトリニューアルだ。

しかし、そこはなんといってもKIRINである。

上のポストでは、何ともまぁキレイにまとめてくれているため、大事であるはずのサイトリニューアルを平易なプロジェクトだと考えてしまいそうになる。

こんなにスムースにことが運ぶのかと受け入れたうえで自社でもやってみようぜ!みたいな軽いノリではじめてしまいそうだ。それも含め、かなり発信上手な広報PR担当者にはご教示をいただきたい。

ポスト内にある「Webサイトを1丁目1番地のメディアにしよう」というメッセージがなんとも心を打つが、内容をご覧いただければわかるように商品分類もあれば各種SNSなども絡めつつ、サイトに「人格」を表現しようという試みは難易度の高いプロジェクトであったであろうことを想像する。

話は変わるが、しかしKIRINがnoteで発信を始めたあたりから、明らかにビジュアルなどの使い方を参考にする企業が増えたように思う。(あくまでも体感値であるため参考になるかどうかも微妙なところだ)

どちらかというと今回のサイトリニューアルプロジェクトは、noteやSNSで出している「人格」を寄せに行ったとみるべきだろう。それが確実に礎となり、今回のような洗練された川のせせらぎが如きポストにつながっているのだろう。

簡単ではないため真似注意

ここに踏み切るだけの覚悟を持ち、実際にやりきることは大手企業ともなれば決して容易ではなかっただろう。

「いやいや、我々は法人であり企業だ!企業に人格などいるものか!」

こんな風に言いはしないだろうが、あくまでも企業然としたサイトであることを是とする社内勢力がいたことも想像に難くない。そんな真反対の思想を抱く勢力も含めKIRINという組織がガチっと決めた方向性が「人格」を出す方向にしたわけだ。

果たして「人格」とはなんだろう。

国語辞典に記載してある回答を求めているのではなく、KIRINとして出すべき人格は何だろう、ということだ。

これはペルソナが云々だとかそういう話ではない。

KIRINが出す情報を受け取る人たちの想定はするべきだろうし、実際にやっているだろう。そんなことはわかりきっている。

それこそKIRINは商材がたくさんあるため、商材ごとに届ける対象者を選定しているだろうし、複数設定したうえで対象者に向けて出すメッセージを優秀な人たちが懸命に考案していることだろう。

何度もいうがそっちではない。KIRINのWebサイトにおける「人格」とは、誰が話すのかの「誰が」を明確に表すものであり、そこには明確な人物像以上の解像度であると同時に明確に「人物」が見える必要がある。それを指しているのだろう。

つまり、多数ある商材を取りまとめたKIRINという大きな看板を背負って話す「人」とは誰なのか。それを明確にしようとすることだからこそ、難しい。

"ファン"を大事にしたいからこそ

企業然とした発信は機械的になりがちで、単純なコーポレート発信だけに留まってしまう。何かしらの情報を出し続けることと、そこに出す立場の存在感を出すことは似て非なるものだ。

だからこそ、Webサイトに人格を持たせるだなんてことを思いつき、やろうとすることは真似をすると火傷する。もしかしたら致命的な熱傷を負ってしまいかねない。

それを会社としてGoを出したことだけでも器量が大きいような気もするが、実現させようとする過程で味わう困難ばかりが浮かんできてしまう。

想像してみてほしい。あなたの会社のWebサイトに「人格」を持たせるとしたら...なんて、はっきり言って意味が分からない方針に乗って考案することを。

それは代表取締役社長でも会長でもなければ取締役などの役員でもない。まったく存在しえないけれど、確かにWebサイト上に存在するであろう「人らしい何か」を規定するうえで「誰」をあてがうか。

企業サイトは眠らない営業マンだ。

誰が言ったかはわからないが、果たして寝ずに働くことが素晴らしいことなのかどうかを議論すべくもない。少なくとも、ぼくは眠らなければパフォーマンスがただ下がりする。ただでさえポンコツなのに、これ以上のポンコツ具合を晒さなくていけない状況は地獄である。

代わりに営業をしてくれるWebサイトという文明の利器を存分に利用するために人格を持たせようとすること自体は正解な気がする。

いくらなんでもPepperくんから「からだにいい水」を勧められたとしても、ぼくは買わないだろう。だって怖いんだもん。

きっと、今回のKIRINが果たした「Webサイトに人格を」プロジェクトも、そんな感情が発端になっているのかもしれないなぁ、なんて思った次第だ。


ある日、自宅に帰ると機械的に「おかえり」とだけいう妻さんの背中を見た。ああ、人格を持ってもらうための努力はここでも必要なのかと実感する毎日である。

やさしさをもらうためには、やさしさを提供してもらえるだけの何かを提供しなければならないんですね。

ではでは。

えんどう

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