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制作関連の話題

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DOCTRINEの制作に関する話題が中心。 撮影で思ったこと感じたこと心懸けていることなど諸々。
運営しているクリエイター

#作品

ラテックス/ラバーでも真面目にファッション性を考えていきたい、という考え

2022年も6月後半に向かい一年の半分が終わります。 DOCTRINEとしては引き続き様々な作品を作っていきたいと考えていますが、その中でもファッション性に寄ったものもしっかり考えて作っていこうという思いにいたりました。 通常のフォトグラファーやメディアが扱う「ファッション」というのは布の服についてなので単純ですが、DOCTRINEが主軸として扱うのはラテックス/ラバー、いわゆるゴムの服です。 こうなってくるとなかなか制限も多く難しいです。 日本ではファッショナブルなラテ

アートにみるフェティシズムとディシプリン展への協力とその先のできごと

不思議なタイトルにあるとおりの、フェティシズムとディシプリンをテーマにした作品展に協力しました。 様々な角度からこのテーマに向かい合ったクリエイターの作品を目にすることができると思います。 こういったテーマの企画展はなかなかバランスが難しいようで、アートに偏りすぎたりアカデミックになりすぎたりポルノになってしまったりしがちでなかなか「いい具合」に収めたものがなかったように思いますが、今回の展示は誰でも楽しめて、新しい知識や知らなかった価値観、そして好奇心を刺激するなにかに出

アングラ世界を脅かすのは常にそこに留まる住人だ。

いわゆるフェティッシュであるとかヱロティックであるとかを含むアンダーグラウンドの世界は微妙なバランスでなんとか成立しているところがある。 センシティブといったような生易しい話ではなく「法の向こう側とこちら側との境界線の手前」をウロウロしている危うさの中でかろうじて留まっている、そんなところがある。 法の向こう側に行ってしまう行為は考える必要もなく確実に悪いのだが、境界線を踏み越えなくてもそこに足を掛けようという行為がそもそもまずい。 「違法じゃないから悪くない」という発想

DOCTRINEのモデル(被写体)に対する考え方

DOCTRINEでは、基本的にテーマありきでの撮影になるため成り行きでのモデル募集というのはまずしていません。 テーマに対してあるていど、こういう世界観でこういう雰囲気の人でというキャスティングをしているためです。 逆にこのモデルにはどんな世界観や見せ方があるだろうかと人軸でかためていく場合もあります。 そのような理由からスポット募集自体が珍しいです。 では、どのようなモデル/候補を選んでいるのかについて。 設定や段取りに則ってスムーズに振る舞える、自分の見せ方がわかって

フェティッシュでマネタイズは考えないほうがよい。という路線。

突然の切り出しですが、いわゆるフェティッシュというものをコンテンツ(=表現、作品)でやっていこうとすると、行く先は「ポルノ」「アート」「広告」のいずれかになります。 ここにマネタイズの要素を加えると、ほぼ行き先はポルノになる。 フェティッシュを広告でマネタイズしようと考えたら、海外のハイブランドやVOGUEのような仕事でもやるほかなく、まあ普通は広告でフェティッシュなど使わないので、利益を考え出すと結局はフェティッシュという言葉を使っていても「エロ(ポルノ)」、それもわかり

DOCTRINEの「はじめまして」。特殊な写真を撮るユニットの自己紹介。

―「フェティッシュ」という言葉は少し前にバズワード的に散らかされ搾取され使い古されてしまった。いまは、残滓みたいな感じ。 なので、あえてフェティッシュという言葉を使った表現を意識的に避けるようになった。 はじめましてわたしはフォトグラファーやヘア&メイクさん、そしてモデルとなる様々なフィールドで活躍している人達と「DOCTRINE」という組織名で写真作品を作る活動をしています。 6年近く前(2023年5月末現在)に活動を始めて写真はZINEやデジタルで売っているものの、小金

DOCTRINEの制作スタイル

制作スタイルの紹介DOCTRINEの制作スタイルを簡単に紹介します。 DOCTRINEでは、企画/誌面編集/進行を担当するわたしとその時参加したメンバーという体制でおこなっています。 また「フィーチャーフォトグラファー」というかたちで、その撮影回のメインになるフォトグラファーが軸になり撮影して、同時にわたしもディレクションやサポートをしながら撮影をする少し変わった進行になります。 撮影ではスタジオや屋外ロケーションなど色々ありますが、基本的にコロナ禍以前からモデルの安全を最