【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #20

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。

20.治療は最初で決まる

病名が告げられて、なんとなく告げた医者に自信がないと感じた時、このスタートが勝負どころであることが多いです。初期治療という最初の治療の時に、焦らずに冷静にいろいろと調べ、行動することです。即入院が必要ですといわれても、入院を決めるまで、1~2時間の時間は必要です。

この段階ではまだ何も治療は開始されていないので、セカンドオピニオンを求めることもできますし、その病気の権威が地方にいる場合でも、紹介状を書いてもらえば、受診して話をきくことができます。
 
そのために、病気になる前から何か事が起きた時に、瞬間的に行動できるようにしておいた方がいいです。ただこの時に邪魔をするのが不安や恐怖です。そして、この感情は脳が勝手に作り出し、普通の人だとこれを打ち消すことができません。なので、普段から不安や恐怖を感じるようなことをあえて選んで慣れていく必要があります。

例えば、上司から飲みに誘われたときにあえてNOと断るとか。引っ越ししてみるとか。言葉も通じないような国に旅行してみるとか。そういう環境をあえて自分で作ってトレランス(耐えうる力)を高めていかないといざという時に行動できません。

そしてその行動できないことが、良くない結果を生むことが多いのです。もしくは、お金がなくて引っ越しとか、旅行とかできない人であれば、自分でそういうことを意識して日常生活をしてみるだけでもいいと思います。

待ち合わせギリギリの電車に乗るとか、給油マークがついているのに、ギリギリまで運転するとか。少しずつでもいいからできるように意識をもっていく、自分の中の設定を変えるのが重要だと思います。

不安と恐怖をエネルギーにして行動できたら、一番いい選択ができると思います。

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