【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #11

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。


11.正しい治療は本当は正しくないことを知ろう

僕が普段から意識していることは、「正しい」っていわれていることって、実は正しくないことが多いってことなのです。そしてこの事実をしらないと矛盾だらけの世の中で病んでしまうってことです。

例えば、親は大切にしなさいっていう正しい考えがありますが、これも別に親を大切にしなくてもいいじゃないっていうことなのです。こういう常識みたいなものに苦しんでいる人が、日本人の中にはたくさんいるのです。

同じように、これが正しい治療法ですっていうのは、実は正しくないことが多いです。特にこの正しい治療っていうのは、自分の設定でどんどん変わっていく。極論をいえば、さっきの自分といまの自分は微妙に違うはず。遺伝子の配列も違うし、生まれてから同じような環境に生きていないのに、みんな同じような治療を受けているのって僕には違和感しか感じません。

正しい治療が正しいって信じている人が意外と多いことに気がつきます。そして、その「正しい治療」だと押し付けてくる医者に限って、ろくに患者の話も聞かずに「不安感」、「恐怖感」、「罪悪感」を植え付けてくることが多いのです。

「余命6ヶ月です。この治療をしても結果は良くないのです。ストレスかかっていたんじゃないですか」などなど。心ない言葉で患者さんの心を傷つけ、患者さんを死へ近づける医者もいます。ここで重要なのは「この標準的な治療をすれば余命は決まっている」ということで、治療をしない場合の余命なんて実はデータとして何もないのです。

この3つの感情(不安感、恐怖感、罪悪感)によって、医者は患者を支配していきます。特に有名な医者や有名な大学病院などにそういう傾向が強いと思います。

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