【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #12

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。


12.感情に向き合っても何も産まれない

精神科では、患者の感情を開放させて、たくさん情報をつかむという方法をとります。自分の感情を大切にして、その時自分はどう思いましたか? なんて質問します。カウンセラーとか精神科医は、感情にフォーカスさせて次の予約を売ったり、薬を売ったりして何度も通わせることを仕事にしています。つまり儲かるためにやっている人もいます。

ただ、僕がいつも思うことは患者さんが病気になり、自分の命がかかっているような場面で、だまされてはいけないのです。

僕の経験上、感情に向き合った患者さんというのは、外からの外的要因によって刺激を受けているってことなので、仕掛けられた感情が多いのです。つまりその人は他人に主導権を握られているってことで、誘導、洗脳されやすいのです。

医者に主導権を握られていると自分の人生が他人任せになってしまうリスクがあります。それよりも、なんでその感情が自分から沸き上がったのかという、内面にフォーカスして冷静に自分を見つめ直すことができれば、自分の治療方法も冷静に選択できる可能性が高いってことなのです。

さらに、感覚的に「この先生とは合わない」とか、「生理的にこの先生嫌い」という感覚の方が、命が助かる確率は高くなる場合が多いのです。でも、たとえ変えたとしても同じような先生が待っている可能性の方が高いのです。なので、感情は冷静に無視して、自分がどうしたいか、どの治療をしたいかって方向に向かって行動すればいいと思います。行動が正しい方向ならば、治療もうまくいくことが多いのです。

感情や周囲の人の意見はできるだけ無視して、どうすれば自分は生き残れるのかということを真剣に考え、そして自分の内面と向き合う、そのうえでネットなどを検索して情報を集めていけば、だまされることは少ないと考えています。

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