【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #13

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。

13.自分で選び、自分で自分の設定を変えよう

僕は普通の医者と違っていろんなことをやっていきました。例えば、伊豆にペンションを買って予防医学の試みをクリニック以外でしてみたり、コンサルタントや宿泊業をする株式会社をつくってみたり、保険診療ではなく自費診療で予防医療をしてみたりといろいろしてきました。友達も医者以外が多くて、みんないろいろなことをやっている人ばかりです。そして中にはまだ世の中に出ていないような医療のベンチャー的な仕事を研究、開発を行ったりしています。

その一つが、VRによる設定変更医療(仮)です。これは僕が役員になっている株式会社メタキネシスの代表である高橋龍三先生と一緒に考え、現在特許出願中のものですが、これは変性意識状態(トランス状態、瞑想状態)を利用して様々な疾患を治療していこうという世界初の試みです。世界初の治療法であり、特許申請はすみ、今は、中国やアメリカ、EU諸国を相手に、世の中にどのような形でリリースすべきか日々に議論、行動している最中です。

よく人に、「いろんなことをよくリスク冒してやりますね」って言われるのですが、僕はそれが楽しくて仕方がないのです。何がやりたいか理由はなく楽しそうだからとしか言えないのですし、そしてその先に何があるのか見てみたい好奇心の方が強いのです。

実際に儲かるわけでもないし、(むしろ全くもうかっていません)時間も労力もかかってはいますが、これをやることによって得られる情報、知識、人間関係は、他のものには代えられないのです。自分が治療するときに少しでも患者さんの役に立てばいいと思ってやっていることもあります。

自分を知り、その周りの環境を把握し、戦略を知れば、それは治療に必ず活きるのです。

この時代にこの三つ(己、環境、戦略)さえ知っていれば、戦えると思っています。なぜならば、知らないと「不安」や「恐怖」に支配されるからです。

それと、治療法も大体、三つくらい提示されます。その中から選ばせるようになっています。世の中の風潮がそういう関係になっています。

有名な物の頼み方で、子供に「洗濯干すか、食器洗って」って命令すると、どちらもやらないことが多いのです。でも、「洗濯を干す」か、「食器洗う」のはどっちがいいって聞くと、しぶしぶでもどちらかを選んで、選んだからにはその仕事をしっかりとやってくれるのです。

だから、治療においても多くの人がどちらか、もしくはどれかを選ぼうとします。そうすると、それ以外の治療法はもう知りたいとも思わないし、情報自体を認知できないように視野が狭く設定されてしまうのです。このことも病気になる前にわかっていると、この状況から抜け出して、新しい治療法を探すこともできますが、この時点でほとんどの患者に勝負がついていることが多いのです。

言い方は悪いと思いますが、医者が提示した選択肢以外の方法で治療をしたらどうなるかって、天邪鬼(あまのじゃく)の視点でみるのも世界が広がっていいと思っています。そうすることによって、今まで気が付かなかったことに気がつき、今まで気が付かなかったチャンスに気が付き、今まで気が付かなかった治療法に気が付くこともあります。

 視点の設定を変更することさえできれば、見る世界は当然かわり、それによって結果も変わってくるのです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?